相互楽2009/10/01 23:23

「音楽の街-狛江」推進事業実行委員会の企画で、
昨年から続けている学校公演。
今年は、公募により2校決定していました。
春から、ゆっくり進めていた準備も整い、
ようやくの公演日でした。

現代の小中学校は、大変です。
To muchなゆとり教育には終止符を打ちながらも、
学校は完全週休2日ですので、
授業、様々な学校行事で平日は満杯!
そこからイレギュラーな行事、
つまりこのような鑑賞教室などを挿入することは、
学校とっては、四苦八苦なのです。
そこを整理しての今日の行事ですから、
聴くほうも、演奏するほうも、気合が入り、
ましてや企画制作の我々は、鼻息ビュンビュンです。

出演は、藝大を出てまだ数年の、
ピチピチは打楽器アンサンブルの3人、
HARROMI-YAH!!!(ハロミーヤ)の面々。
前から話は伺っていて、あちこちで資料映像、
また三人の可笑しな人間関係も見たり聞いたり。
興味津々の打楽器トリオユニットですが、
夏に声かけて、今日が実現してよかった。
写真見ると、不思議なユニフォームで、
生徒のド真ん中で演奏して、
ミステリーサークルのような輪のセッティング。
でもこれは、最後の曲でセッティング変えして、
後の見えにくい高学年の方々へのプレゼントでもあり、
パフォーマンスとしても彼らの真骨頂。

音楽馬鹿、演奏家が選ばれし者と勘違いの輩は、
魅せること、親しむことを忘れがちですが、
これぞインタタクティブ(相互通行)の公演。
気高い精神でもなく、芸能の楽しみでもない、
技術を惜しみながら放出しながら、
演奏を動画のようにパフォームしていく。
面白い奴ら(失礼!後輩ですから・・・)!です。
これからも益々のご発展、おもしろ関係、
どうぞ増長増幅して下されたし!!!

夜は、「ボッカチオ」。
通し稽古は、有意義な時間でした。
広さを取るために、ホコリっぽい場所で、
申し訳なかったです・・・。
でも、これで公演成就の確信を持ちました。
こちらは、10月4日の2時と6時の2回公演です。

東京新聞2009/10/02 22:26

さて、公演2日前、というものは、
非常に慌しいものですが、
昨日の総稽古で今日は、トリ(無し)になりました。
こういうの、大事なのですよ。
本来は、歌手は2日と続けて歌わないもので、
公演間近になると、1日置きの稽古や調整。
でも、そんな事が出来るのは、
海外の劇場か、日本でも保障された大劇場の契約、
また役が2人づつ居るダブルキャストの場合だけ。
大抵は、身を粉にして公演に向かいます。

プロデューサーは、指揮者のように、
朝起きると、ゆっくり新聞読んで、譜面見て、
食事して、昼寝をしてから少し台本見てニヤッとして、
また譜面見て確認して、静養してお茶飲んで、
お風呂入って一杯やり、食事してマッサージにかかり、
明日の用意をチョロっとして、早めに就寝・・・
なんて生活できません!
今日も浅草に出かけ、尽力されている、
実行委員長のボスと当日の最終打ち合わせ。
その後も、劇場事務局に参り、
明日からのご挨拶して、事務の確認も怠らず。
慌しく、今度は大塚のスタジオに戻り、
明日の持込の確認して、電話料金払って・・・。

しかし、これで殆ど細かな仕事は終わりです。
明日からは、本業に戻り、
良き公演のための準備です。
・・・そうだ、私は大事な役どころがある。
冒頭、喋るのです。
いや、バラしてはいけないが、
どうやら、長い台詞のような文句がある。
これを、やっつけなければ枕を高く出来ません。
覚えなくては・・。

そんな今日なのですが、
東京新聞1面に大きな記事が出ました。
先日の大きな稽古で、取材があり、
カラーの稽古風景写真付きの記事です。
本当に有難いこと。
記事で反応も良いようで、
チケットセンター、また浅草でも、
ようやくそろそろの火が燃えてきたかな。

Webの記事は、こちら
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009100290070605.html

終演2009/10/04 23:23

浅草通いがひとまず終了いたしました。
たくさんの方々に来場していただき、
心より感謝申し上げます。
浅草オペラ「ボッカチオ」への応援、
心の底より感謝申し上げます。

奇知に富んだスタッフのアイデアは、
単に偶然や奇跡では絶対無く、
経験と体験、積み重ねた時間の中からしか、
決して出ない必然的ものです。
ベテランのスタッフの皆さんには、
相変わらず、頭上がらない榊原です。
安全で憂い無き舞台創造は、
皆さんの優しさから生まれるものです。

両足を揃えて歌うことしか経験無く、
舞台を駆け、ましてや演技をすることなんて、
まったく体験のなかった合唱団。
初夏の打ち合わせで、目が点の状態から、
公演では、舞台の神様を味方にするまで成長。
眩しやかな照明を一度浴びると、
なかなか抜けられない“舞台”は毒薬の如し。
これからの活動に一掃の輝きが増すことを望み、
皆さんの大いなる努力に心から敬意を払います。

ソリストの皆さん。
夏の一番暑い日を足繁く通った稽古は、
きっと多くの事をもたらしたと思いますし、
この舞台が、忘れえぬ経験であり、
舞台人としての血となり、肉として、
これからの活動の原動力になること期待します。
それぞれの日常ですが、
またしばらくしたら、一緒に出来ること、
また一緒に歩けることを心より望みたいです。

上野浅草室内管弦楽団の皆さん。
音楽は様々な形があって面白い。
この世にはソロも伴奏もなく、
音を出すという楽しさと責任は、
全ての演奏を愛する人に課せられた喜びですね。
皆さんのこれからの活動に期待し、
天衣無縫なオペレッタの音楽が、
さらに時代を遡り、良い影響を及ぼすことは、
心より願うところであります。
ありがとうございました。

若きバレエダンサーの4名、また、
合唱賛助の4名、ありがとう。
様々な接着剤はやはり必要ですし、
立場をわきまえての活躍には、
本当に助けられました。

この10数年共にすることが多かった
中堅どころの歌手ばかりではなく、
少し年代の若い方々との舞台創造。
予想通りの苦労も計算の内、とても楽しかった。
芸術性高く、一転のシミも汚れも、
ましてや綻(ほころ)びなんて許されない、
清潔且つ完全無比なオペラの舞台を期待する世の中。
それならば、
歴史を抱えた場所で空気を吸いながら上演し、
伊達や酔狂ではない、心意気と真摯な精神で、
舞台に立つ舞台人の姿があっても悪くない。
主役は観客であり、舞台人は提供者なのだから。
浅草の街は、
お客が如何に大切であるかを教えてくれる、
恐ろしくも、有難い場所であり、
そんな喧騒と興奮の中、舞台に立っていた、
90年前のひたむきなオペラ人達の姿が、
以前よりもハッキリと見えてきました。

主催でもあり、中心となって奮闘された丸山さん。
また奥様、お疲れ様でした。
区役所、劇場、また浅草の関係者の方々にも
心より感謝し、公演の名残を閉めたいと思います。

会議で踊る2009/10/05 23:50

今日は会議。
浅草は、公演前日から泊まり掛けで、
公演後も公私共々の打ち上げのため、
「え~い、泊まってしまえ!」で旅化でした。
ヘロヘロで帰宅ですが、容赦なく仕事。
そんなものです、燃え尽きている場合ではなく、
次から次の毎日です。

「音楽の街-狛江」活動は、多岐に渡っています。
来年の予算請求などを踏まえ、さまざまな観点から、
活動を見直し、自ら評価を課して参ります。
4年目の今年は充実しておりますが、
もう一度初心の案件を見直す必要もあるのです。
市民協働という形で始まった委員会は、
公演事業を進める実働部隊となり、
「音楽の街-狛江」の認知度は相当高くなっています。
「いつから音楽の街になたの~??」という声も、
最近はすくなくなり、既成事実として、
受け入れられている気がします。
それはそれで良いことですが、
これが日常になると、今度は、
新しい効果を求められますので、
常に前に進まなくてはならないのです。

新しい企画の立案、事業化が進むと、
予算もさることながら、それ以上に熱意が必要。
公演は、目標として掲げやすく、
開催日が決まると、同時にゴールも見えるので、
手に掛け易く、成果も目に映りやすいものです。
しかし、その他地道な作業、例えば、
情報の整理や、音楽愛好家へのサービス等となると、
準備や仕事量の多さに比べて、
評価しにくいので、なかなか手がつけられない。
こうなると、市民協働の運営で始まった機関は、
範囲を積極的に逸脱しなくてはならず、
行政の仕事の範疇に及ぶと思われるものも多い。
そのあたりの仕事の線引きと、
20名からなる委員の負担との綱引きは、
予算という数字には置き換えられないものが多く、
ハテハテ悩めるものです。

そんな、事を円卓を囲んで更に論議は深夜まで。
胃腸が悲鳴をあげそうです・・・。
気をつけよう。

昼12倍2009/10/06 23:23

楽器を持たなくて良いはずの仕事なのだが、
子供ころからモノが多く、
持ち物、運び物、予備の物と、
鞄を持たずに出ることはまず無い。
心配性ではないのだろうが、
仕事での旅先などでも、
常時使用しているモノが手元にないと、
とても不便に感じ、気になって仕様がない。
独占欲ではないだろうが、執着心なのだろう。

運転中の気遣いで疲れるので、
あまり頻繁には乗らないようにしているのですが、
逆に車を出すと、よい機会とばかり、
運搬するものがやたらと多くなるのです。
まぁ、合理的に運ぶのはエコですから、
「AのものをBに運ぶなら、来週Bで必要なモノも、
運んでおいて、そのかわり、Aのアレは、
この機会に家に片付けて、代わりに再来週のコレを
運んでしまえば、1度で終わるな」ってなものです。

今日は、『めいとろ』の練習でしたが、
ガンサを運ぶ日。
ガンサというのは、鍵盤打楽器(真鍮鍵盤)の種で、
2つ1組のバリ島ガムラン音楽の主役楽器。
演奏会で使用するので、前もって練習のために運搬。
彫刻が施された赤や青の原色に金の装飾は、
何処から見回しても西洋楽器ではなく、アジア楽器。
私が作った12本のトロンボーンと2台のガンサの為の曲、
まぁ、それなりに問題ない仕上がりになるでしょう。

車に乗りたくない理由のもうひとつは、駐車場。
その昔は、路上駐車など、容認されるが如く、
モラルに任せて、10分、15分程度の駐車など、
特にお咎めもなかったので、楽でした。
でも今は、とんでもない。
駅、繁華街の周囲では、こう言っては失礼だが、
排気ガスに汚れた深緑色の制服を着た、
監視目の「駐車監視員」がウヨウヨしていて、
事情構わず、荷卸、搬出入の最中でも、
容赦なく、写真撮ってお上にメールで告げ、
無責任なシールを貼り付けていく・・・。
こうなると、駐車場が必要だが、
これが少し大きな車は立体駐車状には入らないし、
野外の駐車場を見つけるだけでも一苦労。
また、この制度施行06年以来、
足元をみてか、確実に上がっている料金相場。

今日は、学生K島氏に教えていただいた、
近くに最近できた大きなコインパーキング。
ビル1つ解体した更地時は、一時的にこうなります。
ここ、料金設定が可笑しすぎる。
最近の繁華街よろしく、昼間は高く10分100円。
これは今や東京の大繁華街、歓楽街の相場です。
深夜は、他所と同じく安くなるのですが、これが凄い。
午後7時から、120分100円である。
10分100円から、価格は12分の1・・・。
19時から12時間駐車して、昼の1時間と同じ。
どんだけ居住者が居ないのでしょう。
商魂剥き出しの値段設定、このケースは初めてです。

進化2009/10/08 23:23

さて、告知です。
来る日曜、年に1度の「私の冷や汗を見る会」・・・。
ではなく、楽しい「音楽ルーツ感謝祭」の日です。
楽器を持って、ウロウロと目が泳ぐ榊原を見たい方は、
集合の日なのです。

早いもので15回の演奏会となりました。
そしてよくも15回と会を重ねました。
大変だった第1回は昨日の事のように記憶しており、
明らかに学生は上手くなり、
崩壊してしまうようなグチャグチャな演奏は、
まったくなくなった。
いや、聴けなくなったといべきかも知れません。

特にプロがそうなのですが、
時代が変わると技術も上がるもので、
私たちが学生だった20年前から考えても、
明らかに今の若者たちは技術力の底辺は高い。

日本に本格的に洋楽が導入されて所詮130~140年。
藝大が、音楽取調掛かりから東京音楽学校と改称されて
まだ122年なので、
専門音楽教育としては、まだ120年程のできごとなのです。
つまり、まだまだ発展途上にあると言うことか?
腰巻からパンツを穿くようになり、座敷から椅子、
箸からフォーク・・・
和から洋への変換は、文化ばかりではなく、
音楽に関しても大きな変革をもたらし、
これらの進歩は、まだまだ進んでいるということか。

面白いもので、どの国にいっても、
各国のアマチュアの演奏スタイルは、
その国のプロの演奏スタイルとそっくりである。
つまり、日本のアマチュアを上手にしていっても、
いきなりフランス人の演奏スタイルにはならず、
ロシア人の小学生に演奏の癖があれば、
それは延長すると、ロシア人のプロの癖でもある。
イタリアでアマチュアと一緒に演奏したときも、
豪快な音は、スカラ座のオケの如しでしたし、
ドイツ人の子供たちは、頗る良い音で演奏しますが、
細かな演奏は何も出来ないくらい、価値観がプロと一緒。
そう考えると、日本のアマチュア界も、
日本のプロ奏者の向上と共に進んでいるのでしょうね。

みな、頑張っています。
もう少し、あと少しネジ巻かなくてはいけませんが、
今できる能力を如何なく発揮できる演奏会になるかな。
私は、演奏も若干しますが、
作編曲、指揮、雑用、激励の係りでもあります。

めいとろ第15回演奏会
2009年10月11日(日)18:30開演
同仁キリスト教会礼拝堂
(東京メトロ有楽町線 護国寺駅 徒歩5分)
入場無料

合格2009/10/11 23:23

幕が上がるまで、いや、上がった後も、
役者は、お客様の反応を気にします。
これは、乗るも反るも客次第というわけで、
その時々の来場者の雰囲気は、
舞台の出来にまで影響してしまうのです。
舞台と客席の雰囲気が遠いクラシックでは、
あまり、このような関係を言わないのですが、
いやしかし、演奏者にとっては大いに関係あるのです。
interactive、つまり相互通行であることは大事で、
始まる前から客席の雰囲気がよいと、
それだけで、舞台に出て行くのも気持ちが良いもの。

“めいとろ”の演奏会、お客さんが暖かかった。
関係者ばかりではなく、近所の方に至るまで、
明らかに、楽しみに来て下さる方々が多く、
終始応援してくださる眼差しは、
前から見ても感激するほどでした。
しかも、1席の余裕も無いほどの数、
15回の演奏会の築き上げた結果と喜ばしい。
刷ったプログラムが無くなってしまうなど、
今までの公演ではあり得ない話だった。
忙しい中、遠方から駆けつけて聴いてくださった方、
また一緒に演奏できたOBの皆さんも、
良い形に発展した事を、心の底から喜んでいますね。
出演された方、聴いた方、全てのOBの方にも、
感謝申します。
皆さんが創った第1回があり、
毎年の歴史があり今回があるのですから。

現役大学生の皆さん、実力も相当アップし、
演奏と音楽の難しさと楽しさを十分味わった。
昨年からまたハードルを上げましたが、
きっちり練習して、しっかり合わせましたね。
1年生から、4年生まで、
みな自分の全てを出し切りました。
全員合格です。なんと頼もしいことです。
幹事学年の3名は、ナイスコミュニケーションで、
助け合いながら、的確に役柄をこなします。
的確な計画と、バランスのよい練習は、
私も見習いたいくらいでした・・・。
パートリーダーの新田さんの気概に気遣いは完璧。
誰にとっても、良い演奏会は一生の宝物になりました。

さて、毎年この演奏会が終わると、
本隊のオケの練習がヒートアップするのですが、
大概、みな燃え尽き症候群に陥ります。
そりゃそうだ、これだけ準備して成功させるのは、
並大抵のエネルギーではないのですからね。
私も、よい思いをさせてもらいました。
演奏者の一人として、みなさん、またお客様に、
心から感謝する今回の公演でした。

「らっしゃ~い!」2009/10/14 23:47

演奏会の帰り道
地下鉄に乗り正面のドア際に立つと、
横の椅子に座った外国人の彼は、
日本のコミック本を読んでいた。
「ほ~、今更だが人気なんだよな」と思い、
何気なく、斜め後から覗いていた。
ちなみに私は、漫画、アニメといった文化には、
小学生以来、まったく門外漢なので、
読んでるコミック本の途中数コマ見ても、
内容、タイトルは想像も出来ないのである。

よくみれば、電子辞書を膝の上で開いている。
「そうか・・・、こうして日本語を覚えるのか」
と思っていると、時折りパチパチと打つ。
和英らしく、日→英と意味を理解しているみたいだ。
そうなると、何を調べているかを覗きたい!
興味心の望遠レンズを一杯に広げ、
タイピングするキーの位置から分析し、
目を更に細めてコマを見て、確認・・・。
「メシ~(飯)」とガキが叫んでいるコマから「メシ」。
なるほど・・・、そしてコマが進む。
「焼きそば」と暖簾が垂れているコマの「焼きそば」。
フムフム、これも解らないものかのぉ~。
そして次のコマ、開けた店のオヤジが叫んだ言葉、
「らっしゃ~い!」・・・
rasshai・・・ rasshai・・・ rasshai・・・
何度打っても、『該当の句なし』 つれない言葉。
背をもたれ深いため息をつく彼。
折角だから教えてあげようか迷う俺。

こうやって、文化の壁にぶち当たり、
この難問を理解した時に、階段を一段昇るものです。

オーラJ定期演奏会でした。
~新箏(21絃筝)誕生40周年記念~
「新箏協奏曲特集」
木村玲子さんは、相変わらず神でした。
今時の安っぽい“神”では、なく、
箏を携えた天女としか思えない演奏でした。
日本の音楽、日本人の理解よりも、
海外の方々の方が凌いでいるかもしれない。
新鮮であること、聴くほうも演るほうも、
挑戦的であること、刺激的であることが、
常に必要である。
時折振らせて頂いている演奏、
聴くことは大いに参考になるものです。

そうそう、帰宅電車のコミックの彼に、
こういう文化を聴かせてあげたかった。
そしたら「らっしゃ~い!」を理解できるかも。

念のため風邪2009/10/18 14:56

もう何年振りか思い出せないほどだが、
風邪っぴきで寝込みました。
キャンセルさせていただいた仕事もあったので、
流石に茶化したりできません・・・。
迷惑をかけた方々、
また来週も影響が出ます方々、本当にスイマセン。

晩春からの猛烈な忙しさは、夏も越して秋、
そして衣替えの頃にようやくひと段落。
で、案の定風邪菌は「ヒヒヒ」と笑いながら、
体の内部にゆったり腰を据える事が出来たのだ。
こんな事になる前兆を、感じながらも、
数ヶ月間、公演狭間の気合で乗り越えたので、
ようやっと、という感じで完敗です。
自己管理の甘さも故ではありますが、
私の担当ウイルス君も相当待たせたので、
痺れを切らさずにここまで粘った菌には、
敵といえども、多少の賛辞は贈りたい所存。

ところが、待ちぼうけだった菌は、
エネルギーを使い果たした様子で、
総攻撃の時に使う弾を売り払っていたので、
症状はたいした事なく、回復しました。
熱も心配したほど上がらず、
2日目にして今や平熱ですので、
こちらの弾薬である処方薬は偉大なのです。

そもそも9月に身体が疲れているときに、
市販薬を買って飲んだ。
私、滅多に薬なんて買わないので、
風邪薬の値段さえわからなかったのですが、
市販薬って高いのですね。
「それに・・・ビタミンC、強壮ドリンク、、、」と、
ドンドン薦めて下さる店のおじさん。
優しき白衣のビアンコ氏の笑顔は、
弱った体と心に、とても良く効く甘いバリトン。
気付けば左腕にカゴを携え、万病完治セット満載!
「わ~い!」と気持ちは軽くなるが、お会計に愕然。
昼のフレンチフルコース+グラスワイン2杯分である。

市販薬に比べ、お医者さん処方の薬は良く効く。
異論ある方もいらっしゃるだろうが、
小さな街の医者といえども、
診察して下さって、適切な選択をしてくださるのだ。
駅前の立呑み屋で、
素人の私が勝手に焼酎呑みまくるのとは違う、
信頼できる日常医療のソムリエさんなのである。
(白衣着た人に弱いのは、万人共通なのだ)
しかし、適当に市販薬買っていると高いものだが、
処方箋によって出された薬は割引である。
保険適用なのだから、安く感じるのは当然だし、
保険料払っている本人だから後ろめたさも無く、
駅前の居酒屋で、1人500円引きより嬉しい。

でもいつも思う事は、薬は余る!
どうしても余る。飲み切れ無い量である。
誰でもそうだが、患者本人は3日で治したいし、
「もう来ないもん!」とか勝手に心で叫ぶものだ。
しかしドクターは、心を見透かしたかのように、
「それじゃ、念のため5日出しますから」となり、
「次の来院までを考えて、念のために」とダメ押す。

“念のため”の親切で、きっと2日分は余るのだ。
ようく考えると、どの街のお医者さんも、
“念のため”と、仰っているのではないか??
そしてどの家庭でも、期間が開いたら使えない、
無駄にしてしまう薬が、5分の2あるのでは。
“念のため”で製薬会社は、利益が40%増しである。
“念のための念のため”と8日出したらどうなる・・。

お~、“念のため”、素晴らしい神業のような暗号である。
茶化しているのではない。
この安心感ある言葉で、完治を、病気の克服を
喜んでいるのだから、それでよいのだ。

私も使おう・・ “念のため”、効果あるかな・・・。

ということで、私は元気ですが、
念のため、もう少々休暇をとります。

猛威2009/10/19 23:23

インフルエンザが猛威である。
半年前に騒いだ時の騒ぎは何だったのか?
という位、今では普通の風邪菌君でありますし、
猛威とは言いながらも、
健康な方々ならば大抵問題はなく、
症状も軽いままの方が多いのですから、
そう恐れるものではなし。
とは言いながらも、亡くなった方もいらっしゃる。
侮るべからずでもあるので、厄介な奴です。
多分、職場にいる方は心配しながらも、
身近であるという感じはしないのかもしれない。
しかし、小学校もしくは未就学のお子さんの家庭、
学校、保育園、幼稚園の毎日の出欠、
地域の学校の、学級また学年閉鎖なんて聞くと、
ドキドキものなのではないでしょうか。

学校では、休む子の授業への遅れ、
また休校を余儀なくされた場合の、
代替授業の時間合わせなどにてんてこ舞い。
以前から修学旅行、決行か否かでも話題でしたが、
予期せぬVipは、学校内行事まで大きく影響するのです。

音楽家は、学校の公演があります。
これは元々は、演奏会に行きたくても行かれない、
へき地の地域に音楽や文化を届ける、という活動ですが、
今では、もっと広い意味で学校訪問が行われています。
オケだったり、室内楽だったり、
また、演劇や、バレエだって行くのです。
しかし、今この行事がインフルエンザで危ない!
学校だって、実施したいでしょうが、
学級閉鎖や、ましてや休校なんて事になると、
イベントなんて無くなってしまうのです。
すると、どうなるでしょう・・・
直前のキャンセルは有料になるため、
2ヶ月、3ヶ月前に見越して休みにしてしまう、
また、直前で已む無くキャンセルとなります。
学校は、聴いて居ない生徒からお金が集められない、
行政や国の助成も、実行されていないと払われない。
すると、楽団や音楽事務所に支払いが出来ない・・・。
と、大変な番狂わせになるのです。
オケの場合は、団員ひとりひとりの報酬に影響し、
事務局も板ばさみで、いくら学校でも引き下がれない。

人事だと思っていたのですが、イヤイヤ・・・。
今月末に、私が指揮する中学校でのオケ公演と、
地元で仕切っている「音楽の街-狛江」の小学校公演。

ど、どうなるのでしょう?

キャンセルの場合の振替日まで用意されて来ましたが、
その日は、私はもしや微妙にNG。
すうなると、私が貧乏クジを引くのか・・。
いやいやこれは天災に程近い流行ですからね。

ちなみに、私は全快です!
カウンター