終演2009/10/04 23:23

浅草通いがひとまず終了いたしました。
たくさんの方々に来場していただき、
心より感謝申し上げます。
浅草オペラ「ボッカチオ」への応援、
心の底より感謝申し上げます。

奇知に富んだスタッフのアイデアは、
単に偶然や奇跡では絶対無く、
経験と体験、積み重ねた時間の中からしか、
決して出ない必然的ものです。
ベテランのスタッフの皆さんには、
相変わらず、頭上がらない榊原です。
安全で憂い無き舞台創造は、
皆さんの優しさから生まれるものです。

両足を揃えて歌うことしか経験無く、
舞台を駆け、ましてや演技をすることなんて、
まったく体験のなかった合唱団。
初夏の打ち合わせで、目が点の状態から、
公演では、舞台の神様を味方にするまで成長。
眩しやかな照明を一度浴びると、
なかなか抜けられない“舞台”は毒薬の如し。
これからの活動に一掃の輝きが増すことを望み、
皆さんの大いなる努力に心から敬意を払います。

ソリストの皆さん。
夏の一番暑い日を足繁く通った稽古は、
きっと多くの事をもたらしたと思いますし、
この舞台が、忘れえぬ経験であり、
舞台人としての血となり、肉として、
これからの活動の原動力になること期待します。
それぞれの日常ですが、
またしばらくしたら、一緒に出来ること、
また一緒に歩けることを心より望みたいです。

上野浅草室内管弦楽団の皆さん。
音楽は様々な形があって面白い。
この世にはソロも伴奏もなく、
音を出すという楽しさと責任は、
全ての演奏を愛する人に課せられた喜びですね。
皆さんのこれからの活動に期待し、
天衣無縫なオペレッタの音楽が、
さらに時代を遡り、良い影響を及ぼすことは、
心より願うところであります。
ありがとうございました。

若きバレエダンサーの4名、また、
合唱賛助の4名、ありがとう。
様々な接着剤はやはり必要ですし、
立場をわきまえての活躍には、
本当に助けられました。

この10数年共にすることが多かった
中堅どころの歌手ばかりではなく、
少し年代の若い方々との舞台創造。
予想通りの苦労も計算の内、とても楽しかった。
芸術性高く、一転のシミも汚れも、
ましてや綻(ほころ)びなんて許されない、
清潔且つ完全無比なオペラの舞台を期待する世の中。
それならば、
歴史を抱えた場所で空気を吸いながら上演し、
伊達や酔狂ではない、心意気と真摯な精神で、
舞台に立つ舞台人の姿があっても悪くない。
主役は観客であり、舞台人は提供者なのだから。
浅草の街は、
お客が如何に大切であるかを教えてくれる、
恐ろしくも、有難い場所であり、
そんな喧騒と興奮の中、舞台に立っていた、
90年前のひたむきなオペラ人達の姿が、
以前よりもハッキリと見えてきました。

主催でもあり、中心となって奮闘された丸山さん。
また奥様、お疲れ様でした。
区役所、劇場、また浅草の関係者の方々にも
心より感謝し、公演の名残を閉めたいと思います。
カウンター