オーラJな日々2008/02/29 00:23

オーラJ21回定期公演
このところ、頻繁にリハーサルがありますが、
オーラJの定期演奏会です。
「現代邦楽」では、言葉の意味が捉えにくいのか、
邦楽器と使うより、和楽器としてもいいのですが、
「現代和楽」では、更に内容が解り辛いので、
やはりいちいち説明が必要なのです。
簡単に言えば、古式ゆかしき日本の楽器の現代再考、、、
いや古典的な奏法が土台になっているので、
再考とはいえないな。
現代に生きる邦楽奏者たちの、新しきアプローチ。
これならどうでしょう?少し解ります?

譜面と言うのは、現在洋楽で使用されるのが5線。
しかし、古来日本では、左の上から右下に読む、
なんて習慣は無いため、当然5線等の使用は無く、
右の上から、左の下に縦に言葉と同じ様に流れる、
譜面を使用するのです。
これは譜面と言うのは正しくないでしょう。
文字や漢数字によって表した音の長さや高さで、
5線と同じ効果があるのです。
良く出来たもので、西洋音階と違う古来の音階などを、
効率よく現しながら、再現可能な表現を記したのです。
しかしこれも、楽器によって表記が違うので、
共通の言語としての譜面が存在しない。
そこで西洋音楽にならい、5線を使用するのです。
西洋音楽で育った私達にはありがたいが、
これは必ずしも奏者にとってはあり難いものではなく、
皆さん、苦労しながら音とリズムを読んでいるのです。
500年前ではありえない音階や、音楽をやるのですから、
そりゃ、楽器が追いつかない事も多々あるのです。
新しい表現を求めて進化すべき楽器ですから、
もっと現代に合わせて進化すればよいのですが、
古典、という素晴らしき日本の世界は、
変わらない事も美しいとするため、
安易には進化を許してもくれないものです。

5線は便利と言いながらも、
繊細な表現や、5線には表せない音の色も多々あり、
そのようなセンス良き演奏を聴くと、
5線表現の限界や、新しい解釈も見えてきて、
これは逆に面白いものです。
指揮者としては、整理整頓して、
書いてある通りやってもらえば良いかというと、
そればかりでも無い事は一目瞭然で、
奏者の持つ古典的ポテンシャルを潰さぬよう、
音楽は共通させながら、楽器は際立たせるのです。
そう、数カ国の方々が集まって、ひとつの話をする時、
共通の言語を使用しながら話しながらも、
大切な表現や、個性が必要な時々は、
自国語や習慣を混ぜて会話をするもの。
それをまとめる議長は、キャラクターを潰さず、
個性を尊重しながらも、話の中心エネルギーは、
共通の見解を持てるように意識させるものです。

私が振るのは、新曲の3曲ですが、
大御所の1曲は、三味線協奏曲でして、
これはソロ楽器の妙技と色も出ながら、
アンサンブルの面白さ、古来の音階の和声感は、
この音の集まりだからこそ生きる作品です。
これからもっと楽しみ。
アメリカの作曲、ウォーマック氏の作品は、
ファンキー邦楽というべきジャンル。
リズムと和声の楽しさを簡潔に伝えながら、
アメリカ人が感じる、邦楽器の可能性に期する作品。
技術的には、皆さんまだ四苦八苦していますが、
良い演奏が出来そうです。楽しみ。
他にも、ソプラノ歌手がいて、
コンテンポラリーダンスがあっての盛りだくさん!
是非聴いて、観て、楽しんでいただきたい!

さて、公演は、3月11日(火)。
四谷区民ホールです。
全席自由4000円ですが、
興味ある方、私にご連絡を!特別に・・・。
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