読了2022/05/17 11:33

またまた更新!

書籍マニアかと思うくらいの資料蒐集癖ですが、
小説も読むわけです。
しかしながら所謂時代物と言う歴史小説は苦手で、
将軍の話も戦国時代もあまり興味はない。
ですが、、、
時代は時代でも、江戸も末期になると、
これは面白い画展がゆくことも多く、
東京昔話のように興味をそそられるのです。
西洋暦で言えば、19世紀末期ともなると、
明治まであと50年となり身近になるものです。
近世に分類されない気がしますので、
江戸末期好き、としておきます。

でも時代の親近感があっても、
チャンバラ勧善懲悪モノのようなサスペンスより、
気楽な、落語なら世話モノという、
庶民の暮らしが描かれている話が好きなのです。

19世紀の江戸末期なんてピンと来ない
なんて言う向きもあるとは思いますが、
私流の可笑しな見方で変換をさせて貰えば、
モーツァルトの末期、ベートーヴェンの後期、
こうすれば一般的ならぬとも
少しお分かりになる方もあるのか。
例えば第九の初演が1824年と聞くと、
さらにホウっと膝を打つ方もいるかと思います。
難しい話よ理、要するには、
実社会や毎日の生活の心情から想像できる、
なるほど!と合点が行けばドラマは楽しいのです。

直木賞作家になって尚一層忙しいと思いますが、
作家の西條奈加さんは泣き笑いの人情ドラマ、
面白い展開の江戸庶民の話がうまいですね。

第164回直木賞を2020年に受賞した「心淋し川」
(うらさびしがわ)も良い本です。
舞台が、根津、千駄木といった見慣れた下町で、
初っ端からホウっと唸る家族模様に一気に読めました。
この本はその前に読んだ吉川英治賞受賞の
「まるまるの毬(いが)」を先に読み、
やはり読んでおこうと購入しました。

江戸の話って、妙なことですが、
東京生まれ、江戸っ子に書かせりゃ巧いなんて
思っていたことがありましたが、
この西條さんも北海道ですし、
そのほかにも明治大正の話が上手い作家で
江戸っ子、ましてやと東京生まれでもない方も多く
そうなると大文勉強したのだろうと思う次第です。

妙な先入観で東京の街を見ないのが良いのかもしれません。
西條奈加さん、更に押して参ります!

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