定期終了2015/10/28 17:44

オーラJ定期公演終了しました。
おいでくださった皆様ありがとうございました。
ベテランから若い作曲家まで、
様々な方の曲が並びました。

指揮が必要だった二曲に乗りましたが、
なかなか面白い体験でした。
<尺八と聴衆の為の協奏曲>では、
お客様に舞台上から参加指南を説明してから
本番に入る観客参加型協奏曲でしたが、
なかなか素晴らしいお客様で、
風、雨、風雨、柏手という4種の音を、
強弱も含めて皆さんそれぞれの解釈で
表現をしてくれました。
私は手で番号を出して上下させたり
拳を握る表現で、
お客様に必要な状況を知らせます。
お客様の集中力も抜群であり、
予想以上の盛り上がりと、
主役の座をもぎ取って行った感じでした。
参加くださった皆さん
ありがとうございました。

過去三年間6回の定期演奏会は
創立者三木稔の追悼の意味もあり、
彼の作品と団員作曲家の献呈曲という形で
演奏会の構成をしていましたが、
今回からは新シリーズというべき、
新しい公演への取り組みです。

作曲家は熟考したものを作品として創作し
演奏者に提供をしていくものです。
また演奏家は新曲であれ有名曲であれ、
最善を尽くしながらお客様に聞いてもらうもの。

新しい作品が創作されなければ、
創造団体としては停滞します。
西洋音楽のオーケストラ団体というのは
長い間に淘汰され完成された音楽を中心に演奏し
お客様に楽しんで頂くのが通常の活動です。
それに対して現代邦楽団体というのは、
今尚変化と進化を求める現代邦楽を自認し、
リードすべく活動するのが根本であり、
演奏の中から名曲も生まれてくる物です。
しかしながら評価するのはお客様であり、
お客様は自己審査員ではなく、
お金を払って楽しみに来て下さっている
音楽ファンでもある訳です。
すなわち我々は挑戦などという無責任な眉唾の
自己陶酔を垂れ流す分けには行かず、
文化芸術の一端の破片の奇跡であっても
分子が社会に訴える力を確認しながら、
創作を発表する責任があるわけです。

挑戦であっても礼をもってお客様に尽くし、
舞台の姿を理解して頂いた上で賛同を頂く。
たとえ内容が気に入られなくとも、
全身全霊で創作し最善の演奏を尽くす姿を見て頂き
その上で正当な評価を頂くのが大切だと思います。

若手が多いと思っていた我が団体は、
それなりに年数を経過し各界でも中堅メンバーが
増えて来たと思います。
おごる事無く照れる事もなく真摯に活動を続けたいと
心より思う演奏会でした。
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