NBAバレエ団6月公演2014/06/01 23:16

慌しくも比較的のんびりな春でしたが、
一瞬にして忙殺の日々が舞い戻ります・・・。
早いですね、いつのまにやら6月!!

毎回オケと一緒にお世話になっているバレエ団
NBAバレエの6月の公演です。

創立20周年のNBAバレエ団は今回の公演で
1970~80 年代にアメリカン・バレエ・シアター
により初演された秀作3作品を上演します。
特に<ガチョーク賛歌>
<ブルッフViolin協奏曲 第1番>の2作品は
本邦初演となるお披露目です。
“Triple Bill”(トリプルビル)と題した公演は、
ハイライトや一部上演しかされなかった舞台を
ふんだんに楽しんでいただくチャンスです。

三種三様の音楽ではありますが、
オケとしても舞台の素晴らしさを
支えて参りたいと思っています。

公演日程は下記の通りですが、
更に詳細は是非バレエ団HPをご覧下さい。

NBAバレエ団公演『トリプルビル』
<ガチョーク賛歌>
<葉は色褪せて>
<ブルッフViolin協奏曲 第1番>

6月21日(土)開場18:00/開演18:30
6月22日(日)開場14:30/開演15:00

全席指定席
S席:¥8,000 A席:¥6,000 B席:¥3,000
ペアS席:¥15,000
ペアA席:¥11,000
一部学生席(1,500円)あり

出演:NBAバレエ団
演奏:東京劇場管弦楽団
ソリスト:浅井千裕
指揮:榊原 徹

会場:メルパルクホール

詳細はNBAバレエ団公式HP
http://www.nbaballet.org/

譜面至上主義2014/06/02 23:19

大きな公演が近づくと必ずやってくるのが
譜面を奏者に送るという作業。

大小に限らず、小さな公演だって誰かが
同じ事をしますが、
譜面を揃える作業は大変なものです。
これが既製品、つまりベートーヴェンの
交響曲でしたら苦労はなく、
指揮者の希望の版を前もって注文し、
来たものを郵送してしまうだけです。

然し交響曲だけの演奏オケなどないもので、
細かな曲や新曲に到ってはパート譜づくり、
また数十年ぶりの邦人曲の演奏となると、
ライブラリアンの仕事量は膨れ上がります。
正確に言えばベートーヴェンであっても、
指揮者によって微妙に違いがあり、
以前経験しているものでしたら、
好みを再現しておかなければならず、
実は簡単に手放しにできる譜面など、
本当はどこにもないものなのです。

これはきっと演劇に於ける台本、
もちろん映画でもそうでしょうが、
文芸的な拘りを活字に頼る世界と、
同じような事だとは思っています。

バレエの作品となると、
結構な苦労が過去ありまして、
思い出したくもないほどのトラウマ。
“譜面の発掘”に近い考古学的な作業で、
2カ月も費やした経験が震えます・・・。
でもその苦労を知ると大抵の事は楽であり、
譜面を直したり複製して製本したりすれば
次第に譜面を扱う奏者の気持ちになるもの。
大事に取り扱いたいと思うのです。

ときおり自分が振っている公演の準備でも
「そ、そんな事からやっているの?!」
と聞かれ驚かれ呆れられる事も多いほど、
譜面への執着心は強いのですが、
でもこの基礎作業は音楽と譜面の因果関係や
作曲家の意図が見えたりするものなのです。
全体像を見ることができるフルスコアは、
いわば全体の設計図であり、
出来上がりを想像する可能性を秘めた、
指揮者の必携マニュアルでもありながら、
実はパート譜を直視するのも大切です。
どの職種にも足で稼ぐ仕事があるように、
パート譜から生産者の気持ちが理解できたり、
構造内部の部材から発見があったり、
隣り合うパートさん(・・・。)の心理を
読めたりもするのかもしれません。

アマチュアオーケストラの方々を見ると、
譜面の扱いが乱雑で驚嘆することがあり、
演奏を共にする者として残念に思います。
A4版に縮小して持ちやすくするのは、
時代の流れで文庫本的な発想の許容範囲。
更なる4つ折りの折線やクシャクシャの皺、
角が擦れて切れている無造作な収納癖、
本番前日に製本するという無頓着にも、
指揮者として溜息が出てしまうものです。
いやいやプロでもこういう人は居る。

楽器が心臓ならば、譜面は魂。
心技体の根源の扱いで勝負が見えてしまう。
譜面は大切な傍らの友です。

パート譜2014/06/04 23:23

半年を費やしたフルスコアの検証を経て
パート譜として写譜された楽譜が届きました。
さすがプロの技術とうなります・・・。
どんなにデジタル化して手書きが稀でも、
技術者のテクニックには及ばぬ部分もあり、
譜面は手書き(綺麗ならばね)が最適。

ここからがまた大仕事です。

数百ページの譜面の校正をするのです。
さらに練習用に奏者にも
複写を送らなければいけない!

でもこうして形になることが嬉しい。
着実に前に進んでいることを実感し、
疲労困憊しながらも成果にニンマリ。

今週はあらゆる事をしながら、
次週の仕事にも備えます。
少し時間があるのは幸いですが、
譜面を見るゆとりがない!

のです・・・。

優先順位2014/06/05 17:37

今日はせっせと招待状つくり・・・

いや昨日から、、、いや先々週から。
理想的には2ヶ月前ほどに出したい。
きっとオトナはそうできるでしょうし、
知恵ある演奏家も完了するのでしょうが、
それがなかなかそうは行かないのが、
演奏家の駄目なところと頷いて下さい。

列席者を決めるとか、席を決定するとか、
優先順位を正すとか、敬意を表するとか。
人間に点数がついていれば簡単でしょうが、
実は点を稼いでるはずでも年功序列ではなく、
自分で勝手に決められるのでもなく、
こういう事って難しいものですよね。

公演に来ていただくってのは大変なこと。
それなりの入場費を徴収するし、
それにより音楽家は生業としているのだし、
でも来てもらわなけりゃ始まらないし、
頼んで招待して来て貰いたい方も居る。

そんな事と彼の人生の長きを考えながら、
招待の種別を考え案内などの文面を工夫する。

招待と案内で400通にもなる。
大変ですわ。
オトナの世界を生きるのは。

でもパソコンありがとう。
プリンターには頬づりしたいよ。

プリンター壊2014/06/08 23:29

困るんだよね、、、
忙しいときに黒色が印刷できなくなると。

プリンター壊れたようです。

パソコン暦が長いということは、
プリンター暦も長いということになりますが、
いつも泣かされっぱなしです。

思い起こせば数々の台数を使用し、
壊し、いや壊れたので買い替えてきた。
最初に買った20年以上前?、
Macのハードディスクが内臓なのに
注文販売で1MB=1万円もした時代。
最初に買ったプリンターは、
30万円もしたドットプリンター。
こいつは愛おしいほど朝から晩まで良く働き、
チクチクと針刺す音でイライラもしたが、
実は最期は壊れたわけではなく、
ドットの時代が終わったのだった。

レーザーからインクジェットに到るまで、
とにかく様々な機械を使ったが、
どうしてプリンターというのは、
3年間満足に使えないのだろう。
PCならばその位の期間問題なく動くのに、
プリンターはどうも言うことをきかない。
多分、元々壊れる設計なんだ・・・。
というよりプリントとは専門の業務であり、
家庭用で業務をこなしてしまおうとするから
酷使しすぎて壊れるわけだ。

でも安いんですインクジェットプリンター。

5000円で買えるのね・・・。
どういう価格破壊でしょうか。

これは携帯電話が1円で買えたのと同じ。
つまり本体で儲ける気などなく、
いったん家庭内に入り込んでしまえば、
確実にインク代という毎月の使用費を
払い込んでもらえるシステムだからだ。

それも解せない・・・。

本体添付のサンプルインクは3分でお釈迦。
その後に4本セットは3800円!
それを2回使うと本体より安い。

こういうのに乗るのが嫌いで、
純正インクを使いたがらぬ私。

だから壊れた?・・・

いやいや、皆さんそうしているでしょう。
そもそもプリンター屋さんはインクやではなく、
外のメーカーと協力して開発してるでしょう。
だったらサプライはどこでもよいのでは?

違う?

いや、すぐ買い換える!
でないと困るのです。

靴みたいなものだな。
プリンターとは。

体育館とFM2014/06/10 23:33

朝から市内の体育館の公演。
前日の大雨がさらに長雨にならなければ良いなと
気にしながらでしたが、どうにか曇り空。

体育館って雨振ると大騒ぎです。
近代的な天井付きの場所ならば、
まだ屋根の雨音は遮断されますが、
ドーム型に多い屋根天井一体型は
直に雨音が響き渡り公演どころではない。
過去の経験でもオペラ公演で大雨が降り、
舞台の歌声が届くのが前から5列目まで
ということもありました。

とは言って「夏の暑い湿気た体育館」

これも効きます。
ホットヨガに全校+出演者まで参加し、
強制的に汗をかかされているような状態。
風もなく、照りつける太陽は拷問の如く、
体感温度は40℃、湿度80%は
健康上危ない状態です・・・。

そして本日は打楽器のアンサンブル。
小学生にはこれは一番効きます。

打楽器の搬入出も皆で手伝い迅速。
良い公演が2つできました。
企画準備から丁寧に考えてくださり、
良い音楽をする姿勢と、
喜んで聴いてもらおうと言う心配りの
バランスがとても感じられました。

侮れないのですよね学校公演は。
未来の演奏家になる子たちが居るかも知れず、
興味をもってコンサートを聴きたくなる子が
増えるかも知れない大事な場所。

体育館も楽しく聴く事ができる温度で、
6月の公演がギリギリと思いました。
地球温暖化は私たちの現場も蝕んでいく・・。

さて夕方からはFM局に。

7月13日の為の告知を含めて
ゲストで呼んでいただきました。

城ノ内ミサさん。
作曲家でピアニストでもあり、
多岐にわたる活動をされています。
http://www.oursongs-creative.jp/johnouchi/
彼女がパーソナリティーを務める番組へ
うちの奥様と共演です。

ありがたいことです。
元の人間関係もありますが、
気に掛けてくださりながら
告知までしていただけることに感謝しています。
城ノ内さんありがとうございます。

放送のことはまたそのうちに・・・

日本フィルに感謝2014/06/12 23:50

日本フィルハーモニー交響楽団の演奏で、
バレエ公演でした。

すこし感激しています。

様々なオケやまた沢山のジャンルでの仕事を
させていただきますが、
特別な感情を抱く団体、人はあるものです。

オーケストラの団員になるのは、
特に管楽器演奏家にとって重要な目標であり
若い頃からのオーケストラ熱と言うのは、
そのまま憧れに通じていくものです。
得に音大生には先行き不安な人生の中で、
はっきりと光を放っているのがオケであり、
経営、運営が大変なオケとは聞いても、
オーケストラ環境に身を置く事の大切さや
精神的な充実感は他の仕事にはないものです。
しかしながらポストは少なく、
1つ空いた席に座るには、
数百の応募がある狭き高度なオーディションを
受けて勝ち残らなくてはいけません。

まだ大学生だった頃、
日本フィルのバストロンボーンの席が空きました。
実は最終的には私もオーディションを受け、
落選するのですが、
席が空いている時期に何度も何度も
エキストラ奏者で呼んで頂きました。
確か、最初から定期演奏会に呼ばれ、
他の仕事とは違う緊張感と共に、
憧れの演奏者の中で演奏できる充実感も
味わいながらのリハーサルでした。

そして公演日の演奏が終わった後

指揮者の挨拶や満場の拍手に包まれた
嬉しさと緊張からの開放感も味わい、
感無量の22歳でもあったわけです。
その最後、指揮者のお辞儀に続いて、
コンマスがお辞儀すると、
一斉に団員が客席に向かってお辞儀でした。

ビックリしてワンテンポ遅れてお辞儀な僕。

こんな律儀なオケは見たことなく、
日本フィルの歴史を知ったり、
毎日会う皆さんと仲良くなるにつけ、
大好きになったオケが日本フィルでした。
演奏旅行にも連れて行っていただき、
指導も受けながらオケの仕事を体に教え込んでもらい、
様々な価値観を見出した時期にもなりました。

その日本フィルと時を経て再開。

日本フィルは日本の一線級のオーケストラとして
全国各地であらゆる仕事をこなしますが、
舞台での演奏が殆どなので、
オーケストラピットに入る事は極めて稀。

狭い場所に閉じ込められながらも、
不平もなくきっちり演奏をこなしていきます。
リハーサルも有意義で次第に日本フィルの
サウンドが充実していく経過を目の当たり。

今日は午前からゲネプロで1時間後には公演。
タイトなスケジュールでしたが、
流石の日本フィルの一言に尽きる公演でした。
もちろんバレエ団もきっちりと踊り、
「胡桃割り人形」の楽しさを伝えていました。

豪華な舞台で大掛かりな公演です。
日本フィルをピットに沈めての演奏で、
フル仕込みによるバレエの公演を鑑賞。
うまく若者に舞台の熱気と熟練の演奏が
伝わっていれば良いですね。

大変充実した2日間でしたが、
短期間の詰め込みで身体は多少堪えました。

大勢の諸先輩方、スタッフ、バレエ団に感謝。
機会を与えてくださった関係者にも感謝です。

鹿威し2014/06/15 23:33

新築から7年目になり、
家の老化を目の当たりにもする頃です。
変わらぬようでも少しずつ変化するのは、
家も人も同じなのでしょうが、
電化製品に関してはこの退化スピードが
何倍も早いもので困り果てることも。

音を出すための地下室があるので、
備えとして水のくみ上げポンプが
最初から設置してあります。
災害時などに流れ込んだ水を
地上に汲み上げてくれる装置です。
“災害時”と聞いていたので、
100年に1度も使わないだろう、、、
と思っていましたが壊れました。

数日前2坪ほどのドライエリアに
水が溢れんばかり張っていて、
足元の窓の枠まであと少しという事に。
慌てて水をバケツでくみ出して捨てて、
大惨事を逃れましたが、
(私は留守、、大変だった模様・・・)
明らかに汲み上げポンプの故障です。

業者に日を改めて来ていただいて、
ポンプの交換となりました。

日常的に地中の水(地水)が溜まり、
それを常にポンプで強制排水しているという。
えっ??災害用ではないの??
なくてはならない常備であるという認識に
180度認識を変えざるを得ない事態。

ポンプ、少し強力なものに。
でもチョロチョロ水が溜まり、
それを汲み上げて完了するたびに、
「コ~ン」と作動完了音が鳴り響く。

そもそもこんなに溜まるのがおかしいが、
先々週からの雨では仕方ないのか・・・。
様子見で作動する間隔を計っています。
今もチョロチョロチョロチョロ・・・
そしてコ~ンである。

まるで「ししおどし」がある庭園風。
風情など全くないのですが、
困ったものです・・・。

新旧交代2014/06/18 23:17

バレエ公演のための初日のオケリハーサル。
気心知れた奏者はありがたいものです。
様々通じるばかりか、見えない舞台上の想像も
しながらの演奏に感謝です。

稽古場で目で見て叩き込んで、
サンプルの音楽を聴き記憶しても、
実際にオケで棒を振ると違います。
自分も変わるしオケはそう簡単にはいかない。
この変化と差異を埋めながら、
サンプルでも録音でもない状態の生の演奏の
素晴らしさを舞台に生かしてもらうのが、
私たちの役目なのです。

明日もがんばろう。

さて、壊れたインクジェットプリンター。
作業が数日停まって仕舞い辟易。
ようやくカスタマーセンターに繋がり、
1年半の使用しかしていない事や、
このトラブルは貴社の現状では頻繁に
起こっているユーザーの知識も伝える。

「真に申し訳ございません・・・」

すべて相槌のようにこの言葉を挟みます。
スイッチ押しているのではないかという様に
一言聞いても質問しても言っても
「真に申し訳ございません・・・」

毎月の通話料でタダ同然の電話のように、
インクで儲けるプリンターは消耗品のように安い。
後継機種の料金調べると、これも安いのです。
16,000円ほどで買える事は調査済み。
そして有償で直すと金額は15,000円という返答。

「もう結構です」
といって電話を切ったのが昨日。
そして買った商品が今日の午前中には着く。
修理を待ち対応の不条理にイライラするなら
買い換えたほうが良いとはいえ、
このスピードはものすごいものです。
下駄の鼻緒換えるより早い。
古い例えでした・・・。

さっそく5日間の溜まった仕事を強いて、
夜中まで仕事をして貰いました。
この頻度で使用するから壊れるのですが、
こればかりは仕方がない。

霧が晴れ2014/06/20 23:58

明日、明後日が公演です。
数ヶ月に及ぶバレエ団のリハ。
追っかけるようにオケのリハ。
落ち着いてこなしながら、
さまざま腑に落としていくのですが、
どうしても不可解な譜面上の箇所や、
モヤモヤしたままの部分があるものです。

本番と同じように通しても、
公演を想定して音を作っても、
やはりそうはいかない事も多いものです。
でも公演場所である劇場に入って、
前もってリハーサルを見てみたり、
自分の立ち位置に行ってみたりすると、
モヤモヤした感じは霧が晴れるように
スッキリすることは多々あるものです。

明日公演になりました。
リハーハルの後直ぐに公演です。
毎回ながらオケの皆さんに感謝しています。
カウンター