さようなら2005/12/29 23:59

師匠が亡くなりました。
まだ信じられませんが、でも亡くなりました。

20年間、私の活動の礎はこの先生のお陰です。
私が何をやっていても、「大丈夫ですよ」と、
ニコニコしています。
プライベートでもお世話になりましたし、
ベルリンにいた頃は、遊びに来てくれました。

懐の広い、器の大きな大きな人です。
街行く人を見てニコニコ。
騙そうとしている人がいても、ニコニコ。
そんな人騙せませんね。
ある日、先生に聞きました。
「先生はなぜいつもニコニコしているのですか?」
答えてくれました。
「笑っていた方がいいでしょ、恐い顔しているより」
そんなこと、分っていても出来ません。

とてもダンディーです。
常に背筋を伸ばし、女性に優しく。
いや優しすぎますが、でも男にも優しい。
徳、というのでしょうか、誰にでも好かれ、
悪口は言いません。
ご病気で辛い事もあったでしょうが、
一言も言いません。
お見舞いに行っても、ニコニコして、
「いや~大丈夫なんですよ」
と、こっちが元気付けられる始末です。

今日通夜で、会って来ましたが、
笑っていました。
歯が見えていました。
いつものお顔で寝ていました。
また明日会えます。
いつもの顔でニコニコと、
まだ寝ているのでしょうか。

最後にまたお参りして、お手伝いも終えて
お寺を後にしました。
ここもまた、東京タワーのふもと。
また今日も見上げてみました。

タワーは、一緒に泣いてくれました。
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