銀座2005/11/04 02:10

怖い街なんですよ。

子供のころから、うろついていましたが、
「絶対に裏通りには行っちゃダメ」と、
親に言われていました。

路地がいっぱい、人がやっとの路地奥に
小さな店がひしめいていたり、
思わぬと所に民家の軒先があったり、
銀座の裏通りは、実に厄介で、不気味。

華やかな表舞台に見えながら、
戦後の区画整理もままならぬまま、
ちいさな高級区画を守り通す人が居て、
外モノに目を光らす銀座の住人達の巣窟に、
小さな子供が迷い込んだりしたら、
そりゃもう 危ないったら。

と、昔の銀座を知っている大人たちは、
子供達に強く言ったものです。
「銀座の裏通りは、ダメだよ」と。

そんなトラウマがあるものだから、
いやいや、今度は大人の興味で、
多少危ない事も期待しつつ、
わざわざ裏道を目指して歩くわけです。


今日は、銀座十字屋さんで公演でした。
沢山の銀座を愛す人々、銀座を姿勢よく歩く紳士、
十字屋さんの歴史と共に、同じ空気を
吸い続けた常連さん。
協賛の周りのお店の店主、旦那衆、、、
沢山の人たちに囲まれ、楽しい会でしたが、
いや、しかし十字屋さんと、銀座の歴史を良く知る
こんなお客様の前で、私が喋るなんて、、。

でも、みなさん喜んでくれました。
天気もよかったし、きっとブラブラと、
歩行者天国を歩き、
新しいお店、海外ブランドにもビックリしながら、
たどり着いたんでしょう。
9階の十字屋ホールから見る、銀座通りの景色は
壮観です。
すっかり、和やかになりました。
亡くなった先代にも、
心の中で手を合わせながらやりました。
笑いながら、任せてくれたのかな。

131年間、暖簾を守りながら商売を続ける、
これは大変な事です。

そんな老舗に遊ばせてもらい、
楽しみながら出来ました。

写真は、この十字屋さんのテラスから撮った
銀座のガス燈通り。

この“銀座ガス燈”も131年の歴史。
煉瓦亭、ハゲ天、白いばら、、、
老舗のお店が並んでいます。
ガス燈がほのかな光を放ち、
行きかう人をやさしすぎる光で包みます。

この裏通りは、全然危なくない。
あまりにも素敵な名所。
<ガス燈通り> そして<銀座十字屋>
なんとも素敵なところです。

銀座万歳!!!

どんぐり2005/11/05 10:59

散歩をする時間が無いのが、毎日の欠点。
忙しいのと、余裕が無いのと。

でも歩いてみました。
少しだけ、15分だけ早く家を出て、
駅の近所のお寺を散歩。

よく見ると、無数のどんぐりの実、、
いやドングリ自体が実ですね。

拾ってみると、編みこんだ帽子を被った
絵描きの様でもあるし、
ボブ・マーリーのような帽子の様でもあるし、
可愛らしい姿です。

いいこと考えました。
このどんぐりを持って帰って、
紙粘土でどんぐりを作ってみよう!

100円均一ショップで売っている、
紙粘土は秀逸です。軽いし、色付け自由だし、
水に溶けるから、整形もらくなら、修正も出来て、
いろいろな小道具を思い立って作ります。

どんぐりは、何の役にも立たないでしょうが、
このヒドク可愛い姿を自分でも再現したくなりました。

そんな事考えて、少し歩いたら、電車の時間!
もう行かないと、
リハーサルに遅刻です。
ひとつどんぐりをポケットに忍ばせて、
電車に乗ると、いつもと思考回路が違うもの。

散歩、、歩き散らしっていうのは、
発見発見で、素晴らしい。

毎日15分だけ余裕をもとう。
出来るのか!オマエ!

紙どんぐり2005/11/07 22:33

造りました。

どうでしょうかね?
所要時間は、形成30分、色付け15分って所かな。

下の写真は、お寺の境内で取った、生どんぐりだから、
雰囲気がありすぎですが、
この卓上のどんぐりも、結構いけているでしょ。

舞台の小道具を造るのが好きなんです。
この紙粘土使うと、野菜だって、肉だって、
魚も、果物も出来ます。
ヴィーナス像を作ったこともるよ、芯はペットボトルで。
何回も言うが、しかも100円。
いけています、敵わないよね、こんな粘土うられたら。

ビーズ細工も好きなんだな。
勲章造ったり、、って、舞台小物だな。

ま、時間ない中慌てて造ったので、
こんなもんです、、、お粗末でした。

羽衣2005/11/09 11:48

昨日、<羽衣>の本番でした。

現代邦楽と言われる分野で、
筝といっても、弦が21本あります。
中国の筝、「古筝」に対して、最近は、
日本で開発されたこの筝を「新筝」と、
呼んでいます。

楽器、筝が、21弦の筝が4台と、
17弦のベースを担当する筝が2台。
尺八は皆数本の持ち替えをしながら、
4人の奏者。
篠笛、と能管を吹く奏者。
三味線は、中竿という、太さの三味線が一人、
日本の琵琶奏者が一人。
笙は、リードがくっつきやすい為、
常に手元にコンロを置いて、乾燥させながら、
で、一人。
パーカションは、日本の太鼓を並べた人が一人。

圧巻ですよ、こんな人達がひとつの音楽を
アンサンブルすること自体が。

<羽衣>は誰でも知っている
天女が、地上に降りてきて、若者と知り合い暮らし、
自分がなくした羽衣は、実は長く連れ添った若者が、
隠していたものだった、、
と言う話ですが、今回はソプラノ、バリトン歌手2人と、
この邦楽器郡。
台詞を挟み、音楽で進行し、時に器楽だけのモノ、
各楽器奏者が技を披露し合いながら、
羽衣の音楽とドラマを紡いでいきます。

リハーサル、大変でした、、
やればやるほど新しいアイデアと、不確定な部分が出て、
言葉と音楽のバランスをとりながら、
一番いい状態を探ります。
仕掛けが多いので、練習はいくらやっても時間が足りず、
何とか本番に間に合わせた状態です。

明日は千葉で本番、
昨日よりもっと良いでしょう。
パルルホールは響きもよく、
素敵な700人のコンサートホールです。
昨日も満員でしたが、明日も、
いっぱいのお客様の前で演奏したいですね。
がんばろう!

オペラは笑う2005/11/10 08:48

12月の主催公演です。

12月11日(日)JR千駄ヶ谷駅前 津田ホール
14:00開演です。

3人のソプラノ歌手、
赤星啓子さん、薗田真木子さん、関真理子さん。
どなたも私が安心して一緒に舞台ができる、
実力と美貌を備えた歌手達です。

「オペラは笑う」なんてタイトルですが、
内容はいたって真面目なトリプルリサイタル。
三者三様の実力は、それぞれの魅力を、
競い合いながら、存分に発揮します。

第1部は、「キモノ De オペラ」
邦人作曲家の作品、日本語タイトルのものなど、
様々な日本と関わるオペラ。
第1部は、「ドレス DE オペラ」
まさに、オペラと、オペレッタの真骨頂を、
楽しんでいただこうと言う趣向です。

プッチーニ、ミカドシュトラウス、
芸者、こうもり、夕鶴、、、
なんでもござれです。

どうぞお越しください。

全席指定4500円、
お申し込みは、東京テアターチケットセンターです。
03-5771-8114

くるみ割り人形2005/11/10 09:14


もう一発、12月の舞台のお知らせ。

12月24日クリスマス・イヴの夜、、、
仕事です。

ぼやきはさておき、

NBAバレエ団の公演「くるみ割り人形」です。
場所はメルパルクホールで、18時開演

私はオケと一緒に参加、
NBAとは、何度もやっていますが、
この「くるみ」は、イワーノフ版演出で、
音楽は変わりませんが、演出が、オリジナルの
「くるみ」に近づきます。

舞台がDVDなどのメディアで気軽に残せる
現代では、前にやったものを再演していくのは、
容易い事ですが、
記録媒体がなかった時代の振り付け、演出を、
再現するのは容易ではないですね。
古くからオリジナルの形を受け継いだ方々の、
協力無しには出来ませんし、
日本と海外の劇場の友好関係なくしては、
できない事です。

クリスマスに「くるみ割り人形」を観ることが出来るのは、
幸せな事ですね。仕事をできる事も嬉しく思います。
がんばりましょう。

お問い合わせは、
NBAバレエ団 04-2924-7000

椅子 イス いす2005/11/11 16:29

このイス、昨日の本番会場、
千葉パルルホールの入り口にあったものです。
ホール内ではなく、ホール入り口の階段踊り場のような、
エントランスロビーにポツリと。

あまりに素敵なイスが、なんとも不釣合いな場所に
あったものだから、不思議です。

勿論、開場待ちをする疲れを癒したり、
階段を行きかう人達が、立ち話になり、
長話の末に座ることもあるでしょうし、
あっても可笑しくはないですね。

イスは大事ですね。
私は腰痛もちなので、10代の頃より、
イスによって、体調を左右されました。
ヒドイイスは、座面が後に傾斜していて、
腰が沈むようなカッコになり、こんなイスに
座るや否や、10分で腰やられます。
ホールによって、皆イスが違う為、
酷いイスの時には、よく高さ変えたり、
傾斜変えて座っていました。
長いリハーサル、本番中、
居心地がいいように。

日本人は、たかだか100年ちょっとの
イス生活ですから、イスに対する思い入れは、
まだまだですよね。座りやすいイス、
日本人にあったイスを、もっと考えて欲しいな。
特にホールの演奏家用のイスなんて、
演奏姿勢に影響するし、安易な折りたたみは勘弁です。
日本車のシートも何であんな起毛した
フカフカなものなのでしょうね?
丁度良く堅くて、どっしりしたシートなら、
どこまでも行きたくなりますわ。

コンサートホール、劇場、映画館の客席椅子も、
大抵ダメです。ただふかふかしたもの、跳ね上げ式に
こだわりすぎて、座ることを考えていないもの。
2時間も続けて同じ椅子に座るんだモノね。
映画好きでもあれに座ると思うと、DVDにしておこうと。

映画館の椅子をやめて、畳敷きにして、
半券切ったら、座布団一枚渡す。
混んでいる時はそのスペースで、一列に礼儀正しく、
でも、空いているときは、どうぞ、寝転んで、
座布団抱えるもよし、二つ折りで、脇に入れて、
肱立てて観るもよし、こんなのだめなのかなぁ。
コンサートは、やめて欲しいが、
映画ならいいじゃない!

なんて、この椅子に座りながら考えました。
すわり心地は良かったですよ、
お陰で、本番もうまく行きましたしね。
芸術祭参加公演でしたが、良い結果でるといいな。

紅葉2005/11/13 19:41

東京タワーをまた見に行ったんじゃありません

練習で、増上寺の隣まで行ったので、
紅葉に誘われるまま、境内に入りました。
10分散歩しただけでしたが、
周辺にいた観光の外国人もみな、
木々を見上げていました。

クヌギ、銀杏、いろいろな木々が、
色鮮やかに染まり始めていました。
紅葉ったって、薄い緑から、黄色のもの、
赤みがかった、きれいなエンジ、
オレンジのように華やかな赤、、

今度は、もっと沢山木のある公園に行ってみよう!
そうだ!今週は山梨にいくんだ。
南アルプスと、八ヶ岳の紅葉、、、
楽しみになってきました。

練習は、東京リーダーターフェル1925の
80周年記念演奏会での、アシスタント。
1925で、80周年ですよ。
男声合唱団ですぜ、凄いこっちゃ。
20日、トリフォニーで公演です。

2005/11/17 09:15

山梨に行ってきました。
とは、いっても長野県との境
八ヶ岳の南麓付近です。

山は威厳ある父であり、
青々と広がる空は、
海のように深い心の母、
色づく木々は、五色に心を変化させる、
子供心のようでもあり、
サワサワ揺れる音は、
赤子の吐息かもしれません。
誰も居ない道路をゆっくり歩くと、
肌にあたる風は、魂を激励し、
差し込む太陽は勇気さえもたらします。

山の空気を10回吸えば、
都会の喧騒も忘れ、
日常の抑圧された精神からも解放されます。

八ヶ岳、南アルプス、そして振り向けば富士、
もう山は冬支度でしたが、
白く雪化粧する前の山肌が、
とてても新鮮でした。

ナイチンゲール2005/11/18 09:17

一日中仕事。
朝早くから、合唱曲のオーケストラアレンジ
を頼まれていたものに
とりかかるも、PCのご機嫌がイマイチで
ちょいとイライラでしたが、
なんとか出来上がり

曲は、
「A Nightingale sang in berkeley square」
ジャズのスタンダードにもなっていますが、
マンハッタン・トランスファーの
歌声が真骨頂
とても美しい曲
・-・-・-・-・-・-・-・-

とある夜、私たちが出会った夜
空気すべてに魔法がかかっていた
ホテルリッツには天使のご馳走があり
そして、バークリースクエアでは
ナイチンゲールが鳴いていた

いつしか夜明けがやってくる
二人の時間の終わりを告げるように
私は覚えている、あなたが言ったことを
これは夢?それとも本当のこと?”
でも心から誓うでしょう
あなたが振り返り、私に微笑んだとき
バークリースクエアでは
ナイチンゲールが唄っていた

ロンドンの町にぼんやり輝いている月
可哀想なお月様は 妙に不機嫌だったね
私たちが恋に落ちているなんてことは
お月様にもわからなかったのでしょう
世界はすべて逆さまになってしまったみたい

通りには星が敷き詰められていた
こんなロマンチックなことってあるかしら
私たちがキスをして
さよならを言ったとき
バークリースクエアでは
ナイチンゲールが歌っていた

・-・-・-・-・-・-・-・-

しんみりしてしまいました・・・


午後早くに事務所で取材

【ストレート】 という最近流行の
オヤジトレンド雑誌。
12月24日発売の2月号
特集で、「私のお気に入りのホテル」
1ページ、写真と私の話(半分は脚色してくれ!)
らしいが、
有名人と肩並べるので
恥ずかしい写真じゃないといいなぁ。

して、夕方からリハーサル
11月30日の公演の音楽稽古
この公演は、数日後、
また紹介しましょう

さらに、そのときの曲
『洒落男』のアレンジ

エノケンが大ヒットさせたこの曲、
楽しすぎです。
楽しみながら譜面書きました

歌詞、楽しいから載せたいけど、
長すぎますし、また今度。

その後18日の講演の資料作り
オペレッタ「こうもり」の私しかしらないヒ・ミ・ツ
知りたい?

就寝3時、
今日は、飲酒皆無、常時無煙
でかした!
カウンター