定期を聴いて2018/03/15 23:23

30年っていう歳月なんて、
どんな未来の事だと
ずっと思っていた昔ですが、
30回目の節目なんて
直ぐに突然やってくるものです。

教えている大学生、
最初は私と同い年の奴らでした。
アンサンブル、、いやそれ以前に
時間にみんな集まる事でさえ理解できず、
私も苦しむ大学生達でした。
毎年大学生は入学卒業を繰り返し、
その代わりに私は一人で年を増し、
なんだかいつの間にか親子の齢。

そんな事をしているうちに
30回もの定期演奏会をしました。
学生達は感慨なんてないかもしれぬのは、
そりゃ毎年入れ替わるからであって、
たまたま30年目からかもしれないのですね。
でもまぁ知らぬうち時代も移ろい、
時間を守るのも当たり前になり、
プロの皆さんも技術が上がったように、
アマチュアの演奏家も上達しました。

そんな変化を見ていると、
30回も続けて来て、
30年以上も教え続けている事が
そう悪い事ではないなと思いました。

プロももちろん演奏活動は真面目に
手なんか抜かずにやりますが、
それにも増して彼らは楽しそうである。
間違えても舌を出し笑顔、
上手くいったら満面の笑顔。
真面目に取り組んだ結果は評価ではなくて
拍手の大きさに笑顔の数。

実に羨ましいのです。

音楽を教えているようで
実は楽しみ方を教わるのが、
私たちの役目であるようなものか。
どんどん変わっていく世の中でも
こんな風に変わらぬものがあると、
ホッとするものです。

余り露わにするのはちと恥ずかしいが、
実はとっても嬉しかった演奏会でした。
カウンター