披露宴司会2015/12/12 10:18

地元の友人の結婚式でした。
私は司会です。

披露宴の司会を始めて請け負ったのは
大学卒業して間もなくの同級生の披露宴。
しきたりや習慣、会場特有のノウハウも分からず、
どうにか楽しくお開きにする事で精一杯でした。
その後立て続けに何件もあり、
大学友人から高校友人、そのまた知り合い、
音楽家の知り合いから紹介・・・。
ドイツから帰国して増え続け、
30代の頃は式場からも直接頼まれながら、
日に3組も司会した事もありました。

最初は素人で申し訳ないと思いながら、
次第に式場スタッフの仕事内容を知り、
それぞれの持分の段取りや連携に詳しくなると、
司会との連携の大切さが解りました。

例えば乾杯の際のグラスに注ぐ時間、
コースのお皿を代えていく段取り、
余興時間の調整から締めのタイミングを相談したりなど、
決め事はたくさんあります。
披露宴会場のスタッフにしてみれば、
知ったか振りの司会ほど仕事し難いもので、
潤滑な連携こそ披露宴の成功と肝に命じました。

また音楽スタッフや生演奏で入る方々との
連携は上手くいくので安心されます。
例えば新郎新婦の入場の生演奏の際の寸法は、
演奏の進み方パターンを決めておいて、
先を計算して私が指示したりもできます。
ピッタリ終わると気持ちがいいものです。

披露宴で使いたくない言葉もあります。
お祝いの席なのでネガティブな言動も避けますし、
様々な踏み込めない歴史も家族にはあります。
しかしながら歯の浮くようなリアリティの無い
内容を連ねても心には響かないものです。

言葉はTPOですね。

多分すでに100組ほど司会していると思うのですが、
昨日は久しぶりの披露宴司会で楽しかったです。
列席者の人間関係も近く、
繋がりのありがたさは司会の味方になります。

披露宴司会は盛り上げようとし過ぎると失敗するもので、
静かに進めながら中は少し揺らして楽しませたり、
それでも全体はセレモニーという枠を外れないよう、
硬い骨組みで構築したほうが良いようです。

演奏会の解説司会、指揮しながらの巻き込み司会、
会議の司会に、打ち上げ宴会での司会。
披露宴の司会もまた違うもので、
話すという事は言い訳も説明もプレゼンもお祝いも
細分化されており、
丁寧に選択をしないと大変な事になります。
しかし的確に選択すれば良い関係を結ぶ手立てになり
笑顔で終わり争いも起こらないと信じます。

もうずっと長い間、
言葉を話すという楽しさと難しさに夢中なのかも知れません。

新郎S氏の依頼に感謝し、
二人の末長い幸せを見守ろうと思います。
おめでとうございます。
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