読書2015/04/01 12:05

昨年から読もうとしていた上下巻、
ようやく読み始めました。

塩野七生さんはイタリアに長く住み、
ルネッサンス期を中心とした
著作で広く知られています。
著作集のルネッサンス7巻などは、
集中的に読みたいシリーズの筆頭です。

12世紀末に生まれ50数年の人生を送った
神聖ローマ帝国の皇帝である。
塩野さんが40年もの歳月を暖めていたという
本書の上下には、フリードリッヒⅡばかりか、
彼自身の長い間の探求心が記され、
面白い歴人人物の接点を描いています。

西洋音楽の歴史は、
500年前の宗教改革以降を知ると、
教会音楽も含めてだいたいの概要は
知る事が可能ですし、
我々は正にその中に生かされています。
しかしながら今の国家形成以前の
神聖ローマ帝国という存在を知ると、
西洋の歴史や宗教の流れ、
そしてパワーバランスといった政治まで
垣間見る事が出来てとても有益。

遠い国の遥か昔なれど、
悠久の時を経過した現代文化源流の
ヨーロッパを見渡すと、
現代まで足跡が続いている西洋音楽の
一旦にたどり着くことも多いものです。

塩野七生著:
皇帝フリードリッヒ二世の生涯(上下巻)
(新潮社)
2400円
2013年12月20日刊行

じっくり読みます。
カウンター