1988年11月9日 ― 2007/01/06 23:35
あまりにすごい懐かしいモノが出てきたので、
書かずには居られなくなりました。
プログラム、ですが、
1988年の秋、11月9日。
私が初めてベルリン訪れた時に、
フィルハーモニーで聞いたベルリンフィル。
それまで、東京で聴いた事はありましたが、
如何せんフランチャイズでの公演は、
響きがまるで違うのです。
音楽家は、耳で音楽を演奏しますから、
聴こえ方で演奏は変わるのです。
有能な演奏家は、何処でも演奏は変わりませんが、
それでも微妙な音の違いやバランスを感じて、
調整しながらやりますから、
本拠地の響きで安心して演奏するときは、
余裕ができ、精神状態が違います。
この日、1988年11月9日は、
このプログラム2日目の演奏です。
すでにベルリンに留学していた、
ホルンの同級生M岡君に導いてもらい、
私はとっても良い席を買ってもらいました。
タキシードのオトナ、しかも外国人に囲まれ、
汚いカッコの、しかし心は錦の私は、
小鼻を膨らませたまま、膝をかかえるように、
指定の席に座っていました。
出てきたプログラムを、今見直すと、
前半は、ギル・シャハムのヴァイオリンで、
シベリウスのコンチェルトなんてやっています。
これは、まぁ、前座、って意識もあったのでしょう、
ちっとも覚えてないのですから・・・。
私の耳の目標、つまり何を、誰を聴きたいかは、
まさに、一点買いだったんです。
今や引退してしまいましたが、
世界一のバス・ポザウネ(バス・トロンボーン)
として名高かった、S.チースリークは、
なんと言っても子供の頃からのアイドルでしたから、
間近、20m向こうの息遣いも伝わります。
その時は、何もかも盗んでやろうと、
彼の一挙手一投足頭に叩き込み、
ステージの出方、椅子の座り方。
まず何をするのか、楽器の構えは?息継ぎは・・?
私は呼吸困難になるくらい一点を見つめて、
聴いていた、いや、見ていたのですから、
今思うと、凄いものですね。
後半は、ホルストの惑星です。
勿論、冥王星問題もない平和な頃ころでした。
指揮はSir.コリン・デヴィスですから、
英国モノはお手のものです。
演奏が、凄かったのです。
カルチャーショックです。終った瞬間、
腰が抜けて椅子から立ち上がれないのですから。
余韻というか、口があいたまま10分ほどして、
M岡君がやってきて、「どう?」って・・・。
どうもこうもないですね・・・。
この日のこと考えると、
今でも興奮して小鼻が膨らみます。
この演奏は、次の日の録音でCDになって、
今はもう廉価版扱いでしょう。
でも、色あせないのです。
記憶も演奏も、感動もなにもかも。
この演奏で人生は変わったのです。
しかし、
出てきたプログラム、コレだけではないのです。
では、次回。
書かずには居られなくなりました。
プログラム、ですが、
1988年の秋、11月9日。
私が初めてベルリン訪れた時に、
フィルハーモニーで聞いたベルリンフィル。
それまで、東京で聴いた事はありましたが、
如何せんフランチャイズでの公演は、
響きがまるで違うのです。
音楽家は、耳で音楽を演奏しますから、
聴こえ方で演奏は変わるのです。
有能な演奏家は、何処でも演奏は変わりませんが、
それでも微妙な音の違いやバランスを感じて、
調整しながらやりますから、
本拠地の響きで安心して演奏するときは、
余裕ができ、精神状態が違います。
この日、1988年11月9日は、
このプログラム2日目の演奏です。
すでにベルリンに留学していた、
ホルンの同級生M岡君に導いてもらい、
私はとっても良い席を買ってもらいました。
タキシードのオトナ、しかも外国人に囲まれ、
汚いカッコの、しかし心は錦の私は、
小鼻を膨らませたまま、膝をかかえるように、
指定の席に座っていました。
出てきたプログラムを、今見直すと、
前半は、ギル・シャハムのヴァイオリンで、
シベリウスのコンチェルトなんてやっています。
これは、まぁ、前座、って意識もあったのでしょう、
ちっとも覚えてないのですから・・・。
私の耳の目標、つまり何を、誰を聴きたいかは、
まさに、一点買いだったんです。
今や引退してしまいましたが、
世界一のバス・ポザウネ(バス・トロンボーン)
として名高かった、S.チースリークは、
なんと言っても子供の頃からのアイドルでしたから、
間近、20m向こうの息遣いも伝わります。
その時は、何もかも盗んでやろうと、
彼の一挙手一投足頭に叩き込み、
ステージの出方、椅子の座り方。
まず何をするのか、楽器の構えは?息継ぎは・・?
私は呼吸困難になるくらい一点を見つめて、
聴いていた、いや、見ていたのですから、
今思うと、凄いものですね。
後半は、ホルストの惑星です。
勿論、冥王星問題もない平和な頃ころでした。
指揮はSir.コリン・デヴィスですから、
英国モノはお手のものです。
演奏が、凄かったのです。
カルチャーショックです。終った瞬間、
腰が抜けて椅子から立ち上がれないのですから。
余韻というか、口があいたまま10分ほどして、
M岡君がやってきて、「どう?」って・・・。
どうもこうもないですね・・・。
この日のこと考えると、
今でも興奮して小鼻が膨らみます。
この演奏は、次の日の録音でCDになって、
今はもう廉価版扱いでしょう。
でも、色あせないのです。
記憶も演奏も、感動もなにもかも。
この演奏で人生は変わったのです。
しかし、
出てきたプログラム、コレだけではないのです。
では、次回。
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