天女と若者2007/08/24 23:16

音楽祭第3日。
ここまで3日で5回の公演を消化し、
残り5公演をあと2日で催します。
打楽器アンサンブルの「パルサストリオ」も
名古屋の公演から小淵沢に戻り、
朝から最終日公演のリハーサルです。
この朝は、名古屋音楽大学の20数名も小渕沢入りし、
音楽祭のフィナーレに向けて役者が揃い踏みです。 

今年のテーマは、打楽器でしたから、
アメリカからの3人に加え、日本からも、
打楽器界の重鎮有賀誠門さん、若手の高梨晃さん、
また邦楽打楽器にも強いベテランの高橋邦明さんも参加。
また名古屋音大の栗原教授の下に集まる、若手20名は、
バリ島のガムラン音楽のひとつ、
竹を楽器としてアンサンブルを形成する、
ジェゴクアンサンブルメンバーで、日本唯一のグループ。
これらの方々が一同に集まり明日の公演に備えます。
朝のリハーサルは有賀ワールド全開(失礼!)で、
パルサスの連中も巻き込まれながらも、
エネルギー溢れる指揮に皆楽しそうに参加しています。

このリハーサルの裏では、今夜の野外劇場での公演、
『中国音楽の夕べに』出演する、
3人の美女がリハーサルを重ねています。
音楽祭は、公演だけでなく、時間を縫いながら、
リハーサルも数箇所の会場で同時進行に行われるため、
日程調整が大変です。
現地入りするゲストは勿論毎日違い、
入る時間や帰る時間、要望も異なるのですが、
なんとか出来る限りのことはしたいと思います。
送迎に始まり宿泊や食事、リハに公演、
すべてに気遣いながら進めていくのが必然です。

さて、午後からは隣町の長坂に移動して、
夜公演のためのゲネプロ(通し稽古)です。
私が指揮する唯一の公演ですが、
小編成やソロも多い音楽祭なので、
指揮者が必要なこと自体、本来は少ないのです。
今夜の演目『羽衣』は、すでに東京と千葉での本公演、
また昨秋は学校公演もこなし、3月にも公演があり、
オーラJとしては、十八番の演目です。
とは言え、沢山の邦楽器奏者とのアンサンブル、
2人のオペラ歌手との上演は、気が抜けません。
誰もが知る羽衣伝説は、
初めて聴く人にでも内容がとても解りやすく、
邦楽器やオペラ歌手の素晴らしさを
余裕を持って体感できるのではないでしょうか。

公演は、賞賛してくださる方も多く、
演奏中にも会場の熱気は、背中から伝わってきます。
今やベテランのソプラノの宇佐美瑠璃さん、
信頼するバリトンの小林由樹さんの熱演にも感謝し、
日本を代表する邦楽器奏者のソロも完璧。
儚く悲しくも不思議な、天女と若者の物語は、
会場の皆さんの耳に優しく届いた様子です。

明日は、また野劇場の公演、
いやいやそればかりでなく、昼の公演もあります。
がんばろう。
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