背筋2006/04/20 23:36

今日、昨日と音楽葬での演奏。
知っても知らなくても、哀しみはみな同じ。
見送る方々の言葉は、嘘偽り無く、
安いドラマは決して敵わないほど、
聞く人の心に、深く深く染み入ります。
壇上から笑みを浮かべる方に献呈した数々の曲は、
気に入ってもらえたのかしら。
音楽家であることの大切さと責任を感じます。
背筋がスッと伸びた2日間。


道すがら。

煌々と輝く緑の葉を目の前にすると、
眼球からフラボノイドを多量に摂取しているようで、
思わず口元が緩みます。
全身をピンク色に染めた眩い桜の花には、
見るものの心を魅了する力がありますが、
グリーン一色に様変わりした木々には、
心を許してしまう包容力が備わります。

春は、きちんと始まって、
人々は、正座して迎えます。
第二幕は新緑の衣裳に衣替えしたので、
安坐で見るのがいいのでしょう。
茶色い幹が、厳しい冬を乗り越えたのを
知ってか知らぬか、
じゃじゃ馬のような葉は艶々ピカピカとして、
周囲には一切の恐いものはなし。
陽が母なら、風は友、大きな大地の父に抱かれ、
ユラユラ ユラユラ 笑いかける。
ユラユラ ユラユラ ユラユラ ユラユラ

そうか、だからつられて笑ってしまうのか。
季が廻り、旬の春。
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