大正浪漫2016/05/26 23:40

いろいろな公演を通して知っているつもりの事も、
1つ覚えるとまた1つ忘れる訳であり
年中引っ張り出しては眺める本があります。

この本もその中の1冊。
「浅草六区はいつもモダンだった」

昭和59年(1984年)の春から3ヶ月に亘り書かれた
朝日新聞のコラムを元に冬に刊行された本で、
社の編集委員だった雑喉 潤(ざこうじゅん)さんの
著作です。


史実という時代の切り出しと、
浅草という町の喧騒の抜き出し方は
浅草オペラからレビューショー、
ストリップの世界に至るまで描かれており、
コマ落としの活動写真を観ているようです。

大正を切り取った年表というクールな本や、
音楽やオペラという見地から書かれた
浅草オペラ関連の本もありますが、
埃の匂いまで伝わってくる本は少ないので、
ついつい開いては面白がります。


この写真全く関係ないのですが、
こういうお猪口で呑みながら
大正に想いを馳せると、
いろいろなアイデアも湧くというものです。

来年は浅草オペラ百年という周年です。
もう誰も知らない浅草オペラ、
わだかまりや嫌悪もないであろう時代の産物を
楽しく紐解く絶好の機会でもあります。
カウンター