自転車道交法2016/06/01 12:12

早いもので6月になりますね。
昨年施行された軽車両としての自転車に対する
道交法の改正が行われて1年と言う事で、
ニュースでも様々なデータが並んでいます。

これは私のピストバイク(競技用自転車)ですが、
なにも違反の問題ありません。
前にも後ろにもブレーキが付いているからです。

12にあります、ブレーキ整備不備車両への
取り締まりです。

14まで項目が整理された道路交通方なのですが、
なかなか厳しいですよね。

1の信号無視!!
10の一時停止無視!!
歩いている無視しない人も、自転車を停めるのを
嫌う人は多いものです。
自転車で一時停止を全部守ると、
どうにも気が滅入りますが、
自転車警らのおまわりさん達も、
全てを守っているのでしょうかね?
ちなみに、
踏切の手前でも車と同じように
一時停止が義務ですが、
そんな自転車見た事ない・・・

2〜5は難しい部分が多々有ります。
要するに自転車は軽車両なのだから、
原則的に車道を走りなさいなのですが、
前や後ろに合法的に幼児を乗せている自転車で、
時速60キロで飛ばしているダンプカーの
横なんぞを走るのは相当怖いものです。
11にもありますが、
歩道を走る場合には歩行者に憂慮して
ゆっくり走りなさいという法律。

右折に関する法律なんて難しいですよね、
軽車両として何がダメで何が正しいか、
免許もなく講習を受けずに乗り出すのだから
自転車というものは難しいのです。

13・・・
多くは語らない方が身のためだと思いますが、
酔ってはいないと言い張ります。

厄介なのは14ですよ。
「安全運転義務違反」!!
これ相当の項目が中に入っています。

いわゆる”ながら運転”というもので、
・傘を差しながらの運転
*両手でもハンドル固定の傘はNGです。
・イヤホンしながらの運転
*片耳のラジオでも違反です。
・スマホ、携帯使用しながらの運転
・ハイヒールなどを履いての運転
*ひぇ〜これは大変だ。

他にも、ライトの点灯義務とか、
警笛鳴らせに従うベルの装備とか、
いや〜〜大変だ。

この違反に対しては、
繰り返し危険行為を行った人に対して、
有料の講習会参加を義務づけられました。
危険行為は刑事処分となり、
赤切符を切られます。
3年間で2回繰り返すと3時間の有料講習義務。

この1年間で講習受講者が全国で24人。

ううむ、多いのか少ないのか判らないが、
事故起こるのは困るけど、
判断難しい道交法で捕まるのも嫌ですね。

自転車愛好家は気をつけなきゃ。






東大と野球部と私2016/06/03 11:03

思わず買ったのです。
このブログ自体をリアルタイムに書くことが少ないのに
書店でちょいと手に取ったら猛烈に読みたくなった。
発刊されたばかりの本。

私はそもそも啓発本の類は好きでは無い。
お仕着せの未来を羽織る位なら、
夢に溢れていた歴代の哲学者を知りたいからだ。

でも桑田は哲学者だ。
彼の紐解いた野球と頭脳を
フルスイングでなぞって見ようと思うのです。

さて、この本を携えて飛行機に乗り
徳島の海と空に囲まれながら、
まだ自分もできると白球を追う可能性を探したい。

行ってきます。

指南書の喜び2016/06/04 00:46

最近はイチローの活躍が毎日の糧となっている
おっさん達が大変多いと思いますが、
数字は裏切らないというアスリートの結果は、
日常の努力が結果になるという目標でもありますね。
そんな野球の素晴らしさを痛感しています。

さて、、旅に行く時には、
演奏仕事でも打ち合わせでも
移動や滞在では独の時間が長いので、
必ず本を鞄に投げ込んで家を出ます。
その数冊のうちには、
読まなくてはいけない資料本とか、
参考文献の類もカバンに入れます。
つまりこういう時にこそ読もうと、
心に決めて持ち出した仕事ですね。
読みそびれで仕事机の横に積んである本、
加えて本屋に立ち寄り流行りの横積みの新刊、
なんとなく読まなくては本、、、
どんだけ独りなんだと思う量を一応持ちます。

資料本 >なんとなく本 >流行り本

という義務順序で読もうと思うが、
気がつくと面白そうな新刊の本を手に
逆から読んでいるものですが、
そういうものですな、読書って。

私の仕事は結構な孤独な時間が多く、
皆と一緒に行動してワイワイっていう、
楽隊の楽しみ的な旅って少ないものです。
団体仕事でも皆さんとは車両、行動は別など、
マネージメントが気にし過ぎることも。
だから読書は進むのです。

「東大と野球部と私」

桑田真澄さんの書いた新刊ですが、
先日旅で貪るように読んですぐに読了です。
私、読む速さは異常に早いのが自負ですが、
大変面白く読み進めました。

とてもいい本です。
東大の臨時コーチになった2年間の事を
日記を書くように進められていますが、
彼の野球哲学がよくわかり、
自分が高校生の時から実践してきた、
悪しき伝統的な不条理練習を覆す方法が
随所に散りばめてあります。
各試合のスコアや試合運びも克明で、
野球を嗜む私にはなおさら楽しい本。

弱いチームがどうすれば強くなるか?
合理的な練習とは何か?
などたくさんのヒントがあります。
野球をやっている私にはもちろん楽しく、
試してみたいマニアックなヒントも書いてある。
でもこの本の本質は、
常識を覆る事を恐れない指導者のための
指南書ということなのです。

野球を音楽に置き換えても十分読み取れるし、
それぞれの職場や立場でも応用できる
精神論としても素晴らしい。

もういちど読もうかなと思うほど、
いつもならしない事をしたくなる本です。
是非、手に取ってみてください。

とくし丸2016/06/04 23:29

徳島にいると、つい徳島ラーメンという
稀有な出汁の美味しいラーメンを喰らうのですが、
このお店はもう50年も前からあるのです。
でもここは支那そばを謳っている店で、
しかしながら東京ラーメンのような
典型的醤油出汁のラーメンではない不思議な美味しさ。

ところが面白いのは、
実はこの店の一押しメニューはこれ

どして?と思いますが、
最初は人気のソフトクリーム屋さんが、
冬場でも店に来客があるようにと始めたのが
ラーメンを売るきっかけだったそうです。

痺れますね、このソフトクリームの台。
昔デパートの食堂に行くとこんなのありました。
手で1つづつ作っているのでしょう。
裏を返したら台座とは半田付けしてありました。
何十年も使用している大切なもの。


すごいですね!この品揃え。
移動販売のお店ですよ。
昔なら行商のおばちゃんが来る奴ですが、
裏側には冷蔵商品もあります。


「とくし丸」と言うのですが、
侮るなかれ、この形態は全国展開して、
今や大変な有名移動スーパーです。

2012年の創業ですからすごいものです。
http://www.tokushimaru.jp
ご興味のある方はHP覗いてみてください。

徳島発の創業で全国展開、ってのが素晴らしい。


夜はH子さんのお店を覗くと、
ライブの最中でした。
ギター、ヴァイオリン、ベースという
シンプルかつ心地のよいアコースティックで、
訪れたお客さんのワインもすすみますね。

いや素晴らしい。
・・・仕事もしていましたよ。
遊んでいたわけではないんですわ。

オーラJ定期演奏会2016/06/11 10:41

ちょいと宣伝になりますが、
現代邦楽団体オーラJの第35回定期演奏会です。

・・・現代邦楽?
謎のジャンルと思われる方も居られるでしょうが、
単純に言えば、脈々と新作が生まれる現在の邦楽
という意味でありまして、
伝統と格式を有する各楽器の、
または三曲楽器による古典作品に対して、
使われるジャンルです。

3曲の中指揮者が入る2曲を振ります。

後半に演奏する今回の中心曲は、
2005年にオーラJが取り上げて定期でお披露目した
邦楽器による伝説舞台「羽衣」です。
三木 稔を中心に、
オーラJの作曲家達が協力して創ったものです。

沐浴する天女が枝にかけた羽衣を
偶然発見した若者は、
見目麗しい女性を離したくなくなり、
羽衣を隠しては家に誘い、
一緒に住むこととなります。
子供も生まれ幸せの日々ながら、
天女は天に帰るための羽衣を探し続け、
遂にその日がやってくることになります・・・

能のでは天女の舞を中心に、
見せ場を作りますし、
様々な話の進め方がある「羽衣」ですが、
私たちはソプラノ、バリトン歌手と
邦楽器による演奏と歌唱で、
この物語を創ります。
今回はリニューアルさせた形での
再演というより再考版の形です。

前半では初演になる新曲を2曲。
どちらも団員と成っていますが、
橘川琢さんの曲と山本和智さんの曲。

山本さんの新曲、
「ネオ・エスノ」と言いますが、
3人の打楽器奏者と邦楽器アンサンブルの共演。

この曲・・・大変ですわ。
私というより皆さん・・・。

いや聴き応えが十分といった方がいいですね。
山本さんのアイデアに富んだ構成は、
譜面を見る度にワクワクします。
どの曲にも期待してください。

2016年7月1日(金)19:00開演(18:30開場)
渋谷区文化総合センター大和田/伝承ホール
*JR渋谷駅から徒歩5分
公式HPよりアクセス:
http://www.shibu-cul.jp/access.html

全席自由:2800円
*私までお申し込みください。

どうぞ宜しくお願いいたします。

鮎の会議2016/06/13 23:56

打ち合わせってのは、退屈なもんで
早く終わらないかと相槌ばかりが早くて、
決めることなんてトンと進みゃぁしない。

ところが場所も環境も変わりゃ別。
言葉を紐解いて核心の話をすれば、
共通の認識事項なんてすぐに見つかり、
良しとばかりに膝を打ったら、
あとはシャンシャンと手打ちです。

昔からの仕事仲間であり、
大切な先輩にして生き字引。
埼玉の山と川に囲まれた瀟洒な造りは
戦前の建築が大切に保存され、
庭も含めて全てが素敵で素晴らしい。

「京亭」は寄居の銘店であり旅館でもあり、
そして浅草オペラの中心人物である
佐々紅華の建てた文化財に価する家屋。
晴れの日の庭からの眺めは、
荒川を見下ろしながら、
鳥が歌い緑が囁く四季折々の景観。
梅雨よろしくの生憎の雨模様ですが、
木々に緑は深さが増し、
家屋の梁や硝子扉の桟の茶と比べて
コントラストが誠に美しく映えていました。

久しぶりにお邪魔して
来年の話をしながら解禁になったばかりの
鮎を先走りながら頂き、
何度も何度も舌鼓を打ったのでした。

この時期はまだ若く小さな天然が多く、
大きな魚は養殖ですが、
いやいや関係なく甘露に浸った鮎。

繊細な川魚は身が締まり
淡水魚とは思えぬ滑らかな味


そして天然物の今年の鮎の焼き物。


これでどうだ!の鮎飯です。
もう何も言うことはないのです。
酒飲んでいない?
打ち合わせですから・・・

とは言いながらも
再開を祝し乾杯ぐらいはいたしました。

ううむ、、、打ち合わせに行ったのか、
食欲を満たしに行ったのか・・・。

まぁいいでしょう。
来年の秋の企画。
もう始動です。

入場料設定2016/06/14 23:49

本日もミュージカルの舞台を1本観まして、
様々な感想と感慨深きこともありながら、
いろいろ考えるのでした。
とりわけミュージカルを観ると、
感心しながらも考え込む事が大変多いものです。

ミュージカルがPAをしていても、
電気的な処理を加えているからって、
ジャンルを見下すなんてクラシック関係者は、
今では少ないと思いたいのですが、
そういう事ではなく歌唱力のある方が多く、
非常に関心いたします。
関東老舗の某ミュージカル劇団や、
熱狂的なファンが支える老舗の関西歌劇団などは
独特の歌唱法ともいうべき歌い方があり、
台詞の喋り方に関しても癖が多いものです。
しかし昨今感心するの事は、
そういう出ではない、
俳優さん、声優さんなどのタレントの方が、
実にキッチリ歌っているのをよく見ます。
歌謡曲ではなく、オペラでもなく、
もしかしたらザッツミュージカルかもしれませんが、
でも意味と感情も伝えられながら、
ソルフェージュの基礎ができているのです。
厳しく見ても良く歌えている方が多い。

つまり非常にミュージカルのジャンルの
レベルが高いのですね。

それに関連いたしますが、
演出面に於ける美術の多様化が素晴らしく
CGや動画を多用したり、
プロジェクションマッピング利用の
投影で演出をするものが実に多いですね。

オペラに於いて最終的な音の出口で
電気的な処理を施す箏は基本的にないのですが、
オペレッタなどの場合、
ホールの自然音響があまりに悪かったりすると、
オーケストレーションもオペラとは違うので、
歌手の声を少し拡声してオケの音とのバランスを
取らなければできない事もあります。

要するに全般的に生の音である事にこだわり、
必要があっても最小限なのです。
美術に関しても基本アナログなのですが、
映像を駆使しながらの上演はまだまだ少ない。
いろいろな要因がありますので、
理由を一概には言えませんが、
「生には生」つまり「生音には天然素材」
というふうに時代考証も含めて、
なかなか近代化できないという
題材自体の背景もあるものです。

歌舞伎がそうなのですから
歴史的にも同じ背景のオペラだって、
そういうものなのでしょう。

が、もうひつと要因はありそう。
つまり人間関係。
スタッフワークともいうべき
人材の繋がりが全く別のものなのですね。
この10数年の間に
クラシック関係舞台とあちらでは、
ことの外隔たりと差異が広がっている
気がして仕方がないのです。

芸能界とミュージカル界が
密接に繋がっているのも要因でしょうが、
実にテレビ的エンタメ処理がなされています。
これには私は否定的意見ではなく、
むしろエンターテイメントという娯楽に徹した
魅せ方のポリシーに対して、
賛辞を送りたいくらい素晴らしいのです。

オペラはそれで良いのか、
クラシック演奏会はそのままで良いのか。

エンタメ性がドンドン上がっていく
ミュージカルの入場料は安くなく、
昨今の高騰具合はクラシックに比べると、
右肩上がりが甚だしいのではないのかな?
私の感覚的な事で申し訳ないです。
対してクラシック、オペラの入場料は、
さほど上がっている感覚もなく、
むしろ上げられない、
高騰させたら人が来ないのを恐れて
値上げできないのかもしれません・・・。

いや外タレと言われる海外団体のチケットは
高騰というより法外と思うしかないが・・・。

つまり古典的な伝統舞台と、
近代化凄まじい現代舞台事情では、
もはや比較にならない事項が多く、
考え方も携わる人間関係も
距離が出てしまっているのかもしれません。

これは気のせいでしょうか??
検証していきたい課題ですね。

アマチュア流儀2016/06/18 23:44

年間を通じてレッスンしているアマチュアの
オーケストラ団体の定期公演でした。

90年を超える歴史は真摯に積み上げた
練習の成果であり、
時代が移ろうとも変わる事のない音楽に対する
熱意の結果でもあります。

学内の小さな公演から大事な式典、
少人数の同族楽器のアンサンブルに
定期的なメインにベントである定期演奏会。
実に多くの活動機会をこなしながら、
勿論これは学生生活の主ではないのです。
学業の合間に行われている楽しみであり、
課外活動としての大学生活でもあるのです。

なんて羨ましい事だと思います。

自分の大学時代を振り返っても、
音楽をやる事は日常だったわけですが、
学生時代の早くから演奏の仕事を頂いていた私は、
演奏とは楽しみの前に責任でもあったわけです。

お客様に納得をしていただく演奏。

今でも大変な事だと思います。
音楽には数字での結論や記録はなく、
正解も勿論何種類もあるでしょうから、
その都度最高の演奏を提供して
拍手という褒美をもらう事で、
ホッとしながら家路につくわけです。

プロフェッショナルと言うのは何が違うかと
問われれば、結果に対する責任だと思います。
良い演奏でも納得いくような演奏ができなくても、
その責任を持ちながら精進するのは
私たちに与えられた生業としての義務ですね。

そう考えると
アマチュアのみんなの楽しそうな顔は
もう羨ましくて仕方がないのですね。

演奏会という目標に向かい、
数ヶ月に亘り丁寧に自分の練習をした上で、
皆で集まって稽古を積みます。
さらに指導も受けて
何百時間を費やして良い演奏を目指すのです。

この経過、準備がアマチュアの最高の価値。

この準備に時間を費やした無垢な精神と
音楽に対するひたむきな姿の結果に、
お客様は大きな拍手で褒美をくれます。
演奏の出来不出来ではなく、
観客のシニカルな音楽趣味への共感という
評価でもないのです。

これが羨ましい。
アマチュアの流儀とは準備が本番なのです。

プロフェッショナルは演奏する仕事であり、
求められた音楽に結果を出す事です。
アマチュアは音楽を楽しむプロであり、
結果を出すために努力を惜しまない事です。

こう割り切ればカッコイイが、
アマチュアの真摯な姿は何時でも刺激的であり、
私たちが手にできない最高の姿なのですね。

本当にお疲れさまでした。

日本映画100年史2016/06/27 11:34

敵を知る事も大いに大事な事なのです。

なんて失礼な言い方をするつもりは無いのですが、
映画に限らず音楽ジャンル以外の
文化芸術に限らず、エンターテイメント全般を
知る事はとても必要な事でもあります。
特に日本においても流行りの移り変わりを知ると、
様々な展望が見えてくる事もあるのです。

この本は明治29年(1896年)に遡る事ができます。
「日本映画100年史」

なんと分かりやすいタイトルでしょう!
日本映画の事を詳しく書かれている書籍は
この本に限らずたくさんありますが、
気に入って購入した理由があります。

無声時代からトーキーも含めて、
黎明期の映画の内容などを詳しく書いている
本は他にもあるのですが、
さらに7年前のアメリカで誕生した
セルロイド帯に感光幕を添付したフィルム、
そして日本に渡来した辺りの詳細が
とてもよく書いてあるのです。

明治期に流行った内容は、
地方で見られない歌舞伎であったり、
日露戦争の映像などでしたが、
出征した兵士の活躍などを思う家族が、
たどたどしい当時の映像技術の中に、
我が子の姿を探したかと思うと、
映像の価値がとても高くそして、
重要視されていた時代が窺えます。

この映画というジャンルが明治期から
どのように繁華街に専門館を持つまでに
発展したのかが興味どころですが、
ここを知る事が重要ですね。
450頁を超える文献ですが、
非常に面白く読み進めています。

もうひとつ面白いのは、
この本が北海道ローカル紙の北海タイムスの
夕刊に200回も連載された記事から作られたもので、
いわば地方から見る娯楽の歴史という
面白さもあるわけです。

矢鱈と北海道での記事が多いのが逆に可笑しく、
そこまで流行ったのかという真実味も帯びますね。
いずれにせよ素晴らしい歴史の証言でもあります。

そうそう最近はとての資料本の高騰が目立つのに
この本は相当やすいと思います。
最新刊ですので、最近の映画に関する記述も
もちろん充実しています。

おすすめ!

日本映画100年史
〜明治・大正・昭和編〜
2016年3月30日刊行
著者:西川昭幸
発行:ごま書房新社
2593円(本体価格)

オーラJ定期2016/06/30 22:41

オーラJの定期演奏会前日です。
今週はリハーサルラッシュでほぼ毎日・・・。
今日は朝からと夕方からの2曲を2回に分けての
ヘビーデーでもありました。

私は10年ぶりに改定する「羽衣」と、
新作初演になる山本和智史の「ネオ・エスノ」を
指揮しますが、
どちらもまったく違う作品でありながら面白い。

「羽衣」は伝説物語があるので、
筋書きはご存知の方が多かろうと思います。
地上に降りた天女が羽衣を無くし、
無くしたと思っていた羽衣は、
天女を見初めた若者であったという話です。

母と二人暮らしで仕事に真面目な若者が、
婚期を逃してしまったのか、出会いがないのか、
なかなか女気のない生活・・・。
そこに見初めた羽衣をみつけつい隠してしまう。
こんな”つい”は誰にでもありそうですが、
この羽衣の話は最後は羽衣をみつけて、
夫も子供も置いて天に帰ってしまう話・・・。
どうにもやるせなさが残るのですが、
天女の美しさは地上の者ではないのですし、
後ろめたさの日常はリアリティのない生活で、
この日が来るのを判っていたと話す若者が
どうにも可哀想なものです。

10年前に学校公演でも招まれて、
何度も演奏を重ねた作品ですが、
少々ヘビーな展開だったので、
テンポよく展開しながら楽しめるように
カットを加えながら刷新しました。
楽しみにしていただきたいです。

山本氏の作品は、
現代に生きる作曲家の発想を邦楽に結びつけながら、
機知に富む素晴らし作品。

3人の打楽器は私もよく知る芸大卒同級生の
ハロミーヤの3人。
技術に加えて3人のカラーも豊富で、
切磋琢磨し合いながらも非常に高いレベルで
音楽を楽しむリズム職人でもあります。
邦楽特有のうねりや軋み、
杓子定規な合理には囚われない自由さは
現代邦楽でも常に大切ですが、
明確なリズムを展開させる3人のソリストとの共演は
和と洋の対比、縦と横の同調を感じる作品です。

「新しい民族」という意味のネオ・エスノ、
非常に楽しくそしてシビアでもありますが、
明日はいい演奏になりそうです。

19時〜
渋谷区総合センター大大和田
伝承ホール(小ホール)
2800円です。

ぜひお待ちいたします!
カウンター