編曲事2015/08/14 12:28

2011年12月に去就した義父の
作曲作品の管理をしておりますが、
生涯で600もの作品があるので、
把握と整理でまだ経過状態というのが現実。

権利問題などが絡んでくるので、
私は権利保有者ではないのですが、
様々な話を進めなくてはいけない場合もあり、
矢面と言ってはなんですが、
まぁ男子の役回りもあるわけです。
作品の権利保守というのは、
例えば録音物の違法のコピーや、
演奏などについて回る作品使用に関しての
関連がほとんどですが、
どの作曲家でも判断が難しいのが、
編曲に対する許諾ではないでしょうか?

権利が生きている作品に関して、
編曲ができる場合と決して許諾しない方もおり、
この判断は考え方によります。
三木作品の場合は基本的に許諾しないのは
かれの生前からのやり方ですが、
これは改作による価値の低下を防ぐためで
作曲家の防衛本能というものだとも思います。
しかしながら本人も他の楽器用に改作をしたり、
優秀な演奏家には編曲を許し、
普及に感謝をする場合も多々ありました。

今年早々ひとりの高校生からメールが来ました。

エレクトーン用に三木作品を編曲して
コンクールに出演したいというもの。
若い高校生でありながら三木作品それも、
洋楽と邦楽のコラボによる世界初演をした
有名曲でコンクールに挑みたいという情熱。
エレクトーン奏者は編曲も必須ですし、
音をプリセットをする時点での音色のアイデア、
着想自体独創的なセンスである事も重要です。

家族で会議して許諾をしました。
是非よい演奏をして欲しいと檄を飛ばしながら。

そんな彼から演奏のDVDが届きました。

コンクールの結果は金賞でしたが、
その先の大きな大会には進めなかった模様。
でも納得が行かずに練習をし直して、
もう一度仕上げて録画をしてくれました。

素晴らしい三木音楽でした。

エレクトーンによる三木作品の演奏は
レクイエムなど他にも例はありますが、
本人が想定していなかった題材であり、
10代という若い人材による情熱溢れる演奏は、
まったく想像もしていなかった世界でしょう。
電子楽器と言えども演奏に挑む勇姿が
音と一緒に映り込んだ映像でした。

こんな事もあるわけですから、
編曲が一切ダメなわけでもなく、
臨機応変であることと作品に対する情熱を
持ってくださる方ならば大賛成なのです。
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