地方色2013/01/20 23:55

このところ通っている刈谷。
名古屋から20分ほど電車を乗り継ぐので、
中心部では味わえない風景に、
電車の中の方々が交わされる三河弁も、
とても風情があって楽しいです。

アマチュアオケの指揮で地方にも
度々出かけますが、
それぞれのオケの雰囲気は地域や、
地方色が反映されますね。
こういうものは多少なりとも、
音楽にも出るものなのでしょうかね。

学生の頃、とある楽器の大先生が、
普段使う言葉から標準語に直さないと、
音楽が訛るから気をつけなければ、
と度々おっしゃっていました。
器楽の学生に言うのですから面白いもので、
東京言葉しか知らない私は、当時は
「そんなことある訳ない」と思いましたが、
今はその意味を少し理解できる気がします。
“訛り”というものは悪いものではなく、
言葉を豊かに表現する手段として
必要不可欠と思います。
西洋音楽にも国や地域、民族や宗教で、
様々な種類の旋律やリズムがあり、
これらは5線では書ききれないもの。
ドイツとフランスでは大きく違うし、
もっと民族性が豊かな東欧の国々では、
その“訛り”を知らなければ、
演奏も困難なのではないかと思うほど。

その先生が仰っていたことを考えてみると、
つまり、どんな音楽を演奏するにしても、
どの訛りにも対応できる思考や体にするには
ニュートラルな状態にしておくのが
一番良いことであるという意味ですね。
演奏家は端的には再現者であり、
広く多彩な音楽に触れますから、
この見解はある意味で正しいと思います。
特に指揮者などは、
偏った思い込みをしていると、
思わぬ考え違いに陥ったりするもの。
それにすでに私たちは東洋訛りですので、
これは如何ともし難いのですかね・・・。

地方に行くたびにこんな違いを感じ、
自分が何者なのかと問いかけます。

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