難航2014/01/07 23:50

難航しています・・・
そう、難航とは進め難い進路です。

義父の書き残した遺作である、
レクイエム管弦楽版の浄書をしています。
間違いを見つけ削除して訂正校正をする。
これが浄書なのだが、判断がつかない。
間違え探しの判断なら簡単ですが、
そうではなく。
故人の精神状態と身体能力、
心と身体の状況を今では知る由もなく、
ただ全ての資料と初演から50年の
過去の音楽の資料を手掛かりに進める。
書き忘れたのか書かなかったのか、
あえて削除したのが新しいアイデアなのか。
頭の中では鳴っていたのか、
怒涛の押し寄せる波のような音。
土の匂いを嗅ぐように地を這う音。

至上の怨念を祈祷し言葉を紡ぎ、
音楽として成就させた名作と思っています。
ここで換えるのが正解か、
耐えて鳴らしてこそ本物か。

過去数百年の歴史を遡り、
大作曲家の筆圧まで熟考しながら、
ほんの1音の研究に数十年を捧げる学者。
彼らの救う気持ちと正解を得たい欲求は
こういう事の積み重ねでもあるのですね。
判断しよう、正解を導こう。
まだまだ時間は必要なり。

この修正液の下、ここが見たい・・・
一平君、ありがとう。
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