閉店ラッシュ2018/03/31 23:13

3月も終わりますので、
早いな〜とか、1年もあと9ヶ月・・・
などと呑気な日常のやり過ごしを
感じる暦の区切りでもあります。

それにしてもです。
何事にも節目はあるのでしょうが、
3月終わりの年度〆の覚悟というのは
晦日の節目より相当な重みがあります。

昔からそうなのです。
10代の頃からすでにそうだと思います。
お気に入り、大人の形容をさせて頂けば
贔屓のという言い回しが似合いますが、
通い詰めたお店が閉店します。
昔はプラモデル屋でしょうし、
洋服屋に靴屋、楽器屋でしょうが、
ここ最近は私が贔屓としている飲食店が、
次々と閉店していきます。
いやいや、私のせいではないのですよ。
食い潰しているとか、騒いでいるとか、
大声で乾杯を連呼しているのでもないのです。

数年、また10数年通い詰めたお店で、
この3月に閉店する飲食店が4店。
同エリアではないのですが、
それにしても多いのですね。

理由はわかります。
大変なんですね店を保つという事が。
然し乍らそう簡単な事ばかりではない。
ある店では後継の問題でした。
50年も続けた一等地の店ですが
経営も大変なのはさる事ながら、
その店を継いでくれる人材がいない。
人材不足が叫ばれる世の中ですが、
こんなところにも影響はあります。

大量仕入で工場での8割調理。
こんな合理で食材を料理しなければ、
外食産業はやっていかれないかもしれない。
大手居酒屋チェーンから、
いくつもの高級店ブランドを保有する会社、
どこでも裏側は合理性を第一に、
人件費や店舗代を捻出する事に躍起です。
当然個人店などは分が悪くなり、
サービスすれば電気代で無駄になり、
安全な健康管理された調理や
旬の凝った料理などは食材の出費が嵩む。
人材不足と人件費の高騰から
主人が身を呈して店に立ち続け、
そのまま体も疲弊していきます。
私は偶然でしょうがそんな店を見つけると、
心意気にも嬉しくなり顔見知りになる。
でも応援しても通っても根本は同じですので、
苦労の多いギリギリ経営で綱渡りですね。

10年に亘り足繁く通い詰めました。
旬の魚を美味しく紹介し調理し、
季節の日本酒を大切に振る舞い、
方々から日々集う方々を笑顔で紹介し、
愉しく人間関係を繋げてくれた。
家族も友も仕事仲間も杯を挙げて
数百の乾杯を施した店でしたが、
そんな大切なお店も今日で閉店です。

記事にも事件にもならず、
人知れず看板を下ろす話ですが、
実に寂しいものです。

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