立秋2020/08/09 11:07

早いもので8月です。
世の中は現実的には時間が動いてはいますが、
自身の時計が3月、4月から止まっている方が
ほとんどではないでしょうか?

春がいつ来たかも分からない、
桜を見たのか、皐月を感じたか、
GWを楽しんだか、何も感じず、
ただただ毎日の夕方の数字に一喜一憂しながら、
気がつけば今年も半分終わり、
そのため急な暑さで季節を思い知らされています。

オーケストラは依頼された演奏会から始まりました。
粛々と滑り出し、順調と思います。
毎日の検温、体調のヒアリングなど含めて、
演奏者、スタッフも含めて体調管理が必須です。
マスクの着用、時間をずらして食事機会を避けて、
感染機会が多いとされるリスクも減少させます。
感染者数の数だけでは判断できないこともわかり、
オーケストラは安全という理解もお客様もされています。
少しでも聴覚からの楽しみ機会を得て、
精神的に解放できる時間を持つことも、
ウィルスに向かう力と理解して来場してくださります。

これからお盆ですが、暑い日が続き、
厳重に感染予防をする事もストレスになりますが、
日常的な体調を含めて予防をすることが大事ですね。

立秋も過ぎました。

上野に寄ったので、お墓参りをしました。
近くによるとすぐに手を合わせられる距離がありがたい。
大昔から朽ちていた仏像がきれいに修復されていました。
少しのことですが心が晴れますね。

さて熱中症に注意しながら参りましょう。

ハンス・アイスラー2020/08/10 12:46

お盆休みである。
ゴールデンウィーク(GW)もそうであったが、
日本の長期休みの代表であるお盆も含めて、
昨年までは長期休みではなく、公演もあるし、
地方に行ったり合宿について行ったりなんてことばかりで、
自分自身の休みが長時間あることさえ不思議な感覚です。
とはいえ、4〜5月の自粛期間はラテン系民族並みの
長期休みがあったので、すでに身体は慣れています。

静かで暑すぎる夏では家にいる時間が長く、
やたらと本を読んで映画を見て、、、
という怠惰とも言うべき時間が長くなるのです。

夏休みの研究ではないのですが、
春は生誕150年のフランツ・レハールに拘ったので、
この夏も焦点を絞ってみようかと思っています。

ハンス・アイスラー、ドイツ人です。
名前を聞いただけで拒絶する方と、
あら母校!?などと思う留学生など、いろいろでしょうね。
1898〜1962と言う生涯を思い描いてもすでに激動です。
私が近現代の変わり目と思って芸術分野全体に、
若い時から興味を抱いている1920年代〜彼の活躍、
亡命、アメリカでの活躍、そして帰国・・・
第二次世界大戦後の帰国後に東ドイツに戻り、
その後は共産圏の中で活躍しながら、
東ドイツ国歌<廃墟からの復活>を作曲したことでも有名。
音楽大学の名前にも冠されていました。

だがしかしハンス・アイスラーと言う方の
作品や活動を意外に知られていないのですよね。

私もブレヒトとの共闘とも言うべき作品群や、
演劇や、カバレットの音楽から知っていましたが、
系統的な作品記録に触れていなかったので、
少し真面目に研究です・・・。
そしてこの時代に触れると、
自ずから2つの戦争の記録をなぞりながら進むので、
いつもながらにヘビーだと思います。
そう簡単に研究なんて終わらんです・・・。

バラバラに持っていた音の資料ですが、
最近はBoxCDと言う全集があって、
その価値観はおいておいても、わかりやすい事も確かです。

しかし毎日暑い。

猛暑と妄想2020/08/13 08:53

ハンス・アイスラーを聴き続けたり、
旧東ドイツとソビエト連邦の書籍や記録を
読み漁っていますと、少し涼しくなるかと思ったら、
背筋の幅15mmほどはとてつも無く涼しい、、
と言うより凍って局地的凍傷ほどになってくるのですが、
それにしても暑い毎日です。

密を避けるための策として、
夜半22:00までの営業を強いられている飲食店は、
ついこの間までは店先を広く取り、
縁日で寛ぐ遠大の客の様な雰囲気を作り出し、
椅子机を外に出しながら営業力で凌ぎ出していましたが、
夕方になっても温度が30度を超える今では、
縁側で干上がった金魚の様になってしまいます・・・。
こう言う時に酒を飲む。ビールを煽る。
体の火照りを喉越しにストレスが波乗りする様に、
泡立った爽快さを求めて何リットルも流し込む。

卒倒します・・・。
都内での熱中症の緊急搬送数が鰻上りであり、
(ウナギ食べたい)これ以上
ソーシャルネットワーカーの方々の手を煩わせてはいけない。

さておき
一人の稀有で(と言っては大変失礼ながら)時代と政治に
翻弄された人生を追い音楽と掛け合わせて調べていくと、
政治と思想、つまりヒットラーの時代に入っていきます。

他の件もあり、映画の歴史を再認識していますが、
無声時代の最盛期1920台からトーキーになった1930年、
そして彼らが政権掌握した1933年冬、
そこからのプロパガンダに繋がる歴史に触れます。

戦後75年と言う数字は、0の区切り好きな日本では、
あまり特別ではなくなりますが、
25を一単位としてる欧米では重要な節目です。
8月の世界の負の遺産とも省みる事象は、
戦争の悲惨さを目の当たりにする、
伝えていくのには大切な忘れ難き歴史ですが、
この時代と残されていった文化を芸術の面から
紐解いていくのは我々の責任とも感じます。

多分いまだに正面を向く勇気がないのでしょうが、
24歳でベルリンに渡った思ったことがあります。
「戦争が終わってからより、生まれてからやっと経った」
つまり生まれたのは戦後20年も経っておらず、
そこから考えるとようやく自分は20年以上経ったのかと。
あっという間の時間な気もして振り返ると、
戦争は生まれるほんの少し前まであったものだ。

1963年に生まれた子供の頃、3歳〜4歳の記憶でも
自分の周囲がまだ戦後であるなんて事は思いもしなかった。
縁日の入り口で傷痍軍人が数人で並び座り、
アコーデオンとハーモニカで軍歌を吹きながら、
茶色の革の義肢義足を不思議な思いで見つめても、
そこから遡る歴史を見ようとはできなかったし、
白い軍服と茶の対比が視覚に焼き付いたまでである。

期せずしてもらった自由研究の夏休みですが、
この時期に自分らしく戦争を振り返るのは良いものです。
「ナチスと映画」と言う飯田道子さんの新書ですが、
非常にわかりやすい。
彼らの思想や政治をまともに勉強しようとすると嫌悪感と
さらに遡らなくてはならない歴史背景がありますので、
上っ面しか知らない音楽家もたくさんいるでしょうが、
映画という側面、、彼にとっては側近の文化は、
この時代にしかない発展途上と時代の大発明ですので、
芸術の関連を見ながら必携本として横に置くのも良いし、
実際にYouTubeなどで漁りながら見ても良しである。

「旧共産主義と自由主義という独裁政治を比較しながら、
近現代の大衆と芸術の前時代を見つける旅」
きっとこの旅のための副課の夏季集中研究、続きます。

参考:
飯田道子著ナチスと映画(2008年)中公新書
神奈川県近代美術館ほかの編集 芸術の危機
〜ヒトラーと退廃美術〜(1995年)
発行(株)アイメックス・ファインアート

定期演奏会2020/08/23 10:51

あまり自分の仕事場であるオケの話を、
深々とする機会はないのですが、
今日はしたくて仕方がないくらいの演奏会でした。

2月下旬、辺りの様子を見廻しながらも
どうにか主催の公演をいたしましたが、
3月に入ると新型コロナウィルスの影響が凄まじくなり、
全ての実演家、団体は横並びになり公演を自粛しました。
私どもも3月6日の主催公演を取りやめにして、
様子を見るつもりでいましたが、
想像したくない方向に状況は向かい、
そこからは世界中の方々がそうであるように、
感染予防という努力が優先されることになりました。

7月23日から依頼されていた演奏会を実施再会しましたが、
今日ようやく主催公演の再会、というより今年度初めての
演奏会を実施することができました。

これまで、それ以前の日常に比べてしまえば、
厳重なロビーの体制からスタッフの姿、客席の使用方まで、
全て所謂新しい日常というものに囲まれながら、
それでも淡々、粛々と舞台の準備を進めていきました。

プロオーケストラは演奏家も固定給で支払い運営し
財団化している団体をが多く、また補助金、助成金、寄附金、
などの収入で補填をして、
どうにか運営をしているところが殆どです。
数ヶ月休止をして収入が途絶えただけで財務状況が悪くなり、
存続の危機に陥るところもほどんでしょうから、
これは社会問題として扱われるぐらい、
現状の打開にどのオケも必死になって情報を集めて、
また再開に向けては、状況と世論を見定めて、
舵を切らなくてはいけなかったと思います。
また首都圏と地方のオケでは少し状況が変わるかと思いますが、
人口集中により感染者の数が高い東京はじめ関東では、
なかなか再開までは諸条件も厳しかったですね。

4月がシーズン最初のコンサートでしたが、
ようやく新シーズンが始まりました。
残念ならが海外から招聘予定のアーチスト2名の出演を
断念しなければならなかったのですが、
指揮を鈴木秀美氏に委ねながらプログラムも再考しました。

私の仕事は最後は演奏を聴きながらお客様の様子を伺ったり、
演奏する皆の状態を確かめたりしますが、
演奏家が入った瞬間から最後は、全員が舞台からハケても
盛大な拍手は止まず、もう一度鈴木氏がカーテンコールを
行うところまで皆さんの強い拍手は続き、
心より感謝を申し上げた次第です。

日常だと思っていたコンサート1つ作るのにこんなにも苦労し、
音楽がある生活を有り難いと感じた日はありませんでした。
恐れているだけでは何も起こらず、
しかしながら身長丁寧に進めていこうとも感じています。

関係者も皆さん
ありがとうございます。これからも応援ください。

下読み審査原稿2020/08/27 15:46

事前審査をする事が、音楽ならいろいろあります。
テープ審査なんてものも、コンクールではありますし、
オーディションなどでも当然ありますね。

ですが、届いたのは原稿。
毎年やらせて頂いている某所で公募しておる
短篇小説の審査ですが、
1次審査、所謂事前審査の一人をさせて頂いています。
もう、、、7〜8年になる気がします。

楽しい作業です。
誰も読んでいない創作物を手にするのは、
書き下ろし、作曲したての楽譜を手にするのと
似ているところがありますが、
文芸は音を拾いながら頭で鳴らさなくても、
テキストを読む楽しさがあるので、
本好きの私にとってはこの作業は毎年愉しいのです。

もう何人分か読み始めていますが、
短編の縛りと、テーマも決まっているので、
審査する方もある程度基準が出来ます。
そして点数をつけてい来ますが、愉しいのです。

未来の文豪へのお手伝いです!

ビアズレイ2020/08/31 21:23

少し前に読んでいた原田マハさんの小説〈サロメ〉を
読了してから、戯曲、そしてオペラのサロメと
作者であるO.ワイルドが気になって、
改めて聴いてみたり調べたりして、
記憶と関係性をはっきりさせていましたが、
この小説のメインストーリーである、
画家ビアズレイの事もさらに気になっていたので
こちらも少し調べていました。

そんな折、古書店で面白い本を見つけました。
「ビアズレイの芸術と系譜」

昭和51年発刊の本ですが、
ビアズレイの26年間の短くも濃密な生涯を紹介し
作品製作の経緯や人間関係も描いています。
ここまでは他の本と同じですが、
この系譜という部分が面白く、
日本にサロメの挿絵始め彼の作品が紹介された歴史、
そしてその後の彼に影響をされた文芸家、美術家など
の作品などを紹介しています。
当時の現代アートの旗手としてもてはやされた
ビアズレイと日本の表現者たちの関係を
様々な角度から描いています

古本屋巡りは昔から好きですが、
再販されない専門書の内容は
インターネットサイトでも見つける事が困難です。
こういう本を偶然見つけたり、
他の本を探しているときに出会うから
また楽しくなりますね。

ビアズレイ、
しかしながら恐ろしい26年の激動です。

ビアズレイの芸術と系譜
関川左木夫著
東出版
昭和51年発刊
カウンター