毎日が舞台

仕事帰りにたまに寄るバーで、
バーテン相手に呑んでいたら、
「今年は如何でした？」と聞かれた。
若い彼に不意を突かれたようで、
「ハイ？」と聞き返して仕舞う程、
大変新鮮な質問であった。
「う～ん・・・」よく考える。

今年は何をしていたのでしょう？
自問自答しながら少し振り返るが、
すぐに答えられないほど、
印象のない年だったのか、
それとも瞬く間程足早だったのか。
で、口をついた言葉が、
「健康でした」。

幸いにして病気もせず、
花粉関係のアレルギー以外は、
体は何とも無く、
薬を飲んだ事も年にないくらい。
何よりです。

そして「よく呑みました」と言えば、
「ありがとうございます」と、
洒交会を代表してお礼を言われる。
健康だからこそ美味しいお酒を
戴くことも出来たのでしょうが、
年間でどのくらい飲んだのか、
リットル？トン？いやバレル？
石油産出量とは比較できないが、
確かに業界には貢献したであろう。

酒の棚を前にしているから、
そんな話にしかならず、
またこの日は忘年会の当たり日で、
こんな小さなバーにも、
2次会と思わしき会社員グループが
次々に現れる。
この日ばかりは会社の締め。
上下関係完了形の会話も多く、
組織というものは大変なのだと、
痛感する反社会的自由人は、
飲み過ぎないうちに退散でした。