定期演奏会2020/08/23 10:51

あまり自分の仕事場であるオケの話を、
深々とする機会はないのですが、
今日はしたくて仕方がないくらいの演奏会でした。

2月下旬、辺りの様子を見廻しながらも
どうにか主催の公演をいたしましたが、
3月に入ると新型コロナウィルスの影響が凄まじくなり、
全ての実演家、団体は横並びになり公演を自粛しました。
私どもも3月6日の主催公演を取りやめにして、
様子を見るつもりでいましたが、
想像したくない方向に状況は向かい、
そこからは世界中の方々がそうであるように、
感染予防という努力が優先されることになりました。

7月23日から依頼されていた演奏会を実施再会しましたが、
今日ようやく主催公演の再会、というより今年度初めての
演奏会を実施することができました。

これまで、それ以前の日常に比べてしまえば、
厳重なロビーの体制からスタッフの姿、客席の使用方まで、
全て所謂新しい日常というものに囲まれながら、
それでも淡々、粛々と舞台の準備を進めていきました。

プロオーケストラは演奏家も固定給で支払い運営し
財団化している団体をが多く、また補助金、助成金、寄附金、
などの収入で補填をして、
どうにか運営をしているところが殆どです。
数ヶ月休止をして収入が途絶えただけで財務状況が悪くなり、
存続の危機に陥るところもほどんでしょうから、
これは社会問題として扱われるぐらい、
現状の打開にどのオケも必死になって情報を集めて、
また再開に向けては、状況と世論を見定めて、
舵を切らなくてはいけなかったと思います。
また首都圏と地方のオケでは少し状況が変わるかと思いますが、
人口集中により感染者の数が高い東京はじめ関東では、
なかなか再開までは諸条件も厳しかったですね。

4月がシーズン最初のコンサートでしたが、
ようやく新シーズンが始まりました。
残念ならが海外から招聘予定のアーチスト2名の出演を
断念しなければならなかったのですが、
指揮を鈴木秀美氏に委ねながらプログラムも再考しました。

私の仕事は最後は演奏を聴きながらお客様の様子を伺ったり、
演奏する皆の状態を確かめたりしますが、
演奏家が入った瞬間から最後は、全員が舞台からハケても
盛大な拍手は止まず、もう一度鈴木氏がカーテンコールを
行うところまで皆さんの強い拍手は続き、
心より感謝を申し上げた次第です。

日常だと思っていたコンサート1つ作るのにこんなにも苦労し、
音楽がある生活を有り難いと感じた日はありませんでした。
恐れているだけでは何も起こらず、
しかしながら身長丁寧に進めていこうとも感じています。

関係者も皆さん
ありがとうございます。これからも応援ください。

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