舞台芸術交流年鑑2011/05/07 23:15

毎年この時期になると
「舞台交流年鑑」というものが
送られて参ります。
大変分厚く編集を思うと、
こちらの気が遠くなる冊子ですが、
舞台芸術の国際関係を表す、
非常に重要且つ貴重な記録。
つまり誰が来て、誰が行ったか、
という舞台の公演記録で、
演劇、オペラ、舞踊などを網羅、
商業的なものも含めていて、
そういったコントラストは、
逆に参考資料として良いのです。

2008年~2009年の記録で、
今になって?
いやいや違うのです。
このくらい時間かけないと、
集計も出来ないほど大変でしょう。
察するに余りある編集苦労。

そして2008年8月に、
私たちが英国に行って上演した
喜歌劇<コックスとボックス>。
素晴らしい!載っています。
嬉しいですねこういうページは。
最初から捲っていって、
ないな~と思っていたら、
オペラの大見出しは別になって、
次をバサッっと捲ったら、
オペラの分類がありました。
あれ?8月の公演なのに
最初に載っている・・・。
と不思議だったのですが、
なんと 掲載は私たちだけ!

他の団体の記載が漏れたのか、
海外渡航公演の記録を
提出しなかったのかな??とか、
様々考えていますが、
もしかしたらこの1年間で、
海外に行った日本の歌劇関係は、
1つだけなのかもしれない。
そう思うと嬉しいと言うより、
ちょとゾッといたします。
・・・代表したからではなく、

大見出しを進みと、
海外から来日した団体なども
掲載がありますが、
こちらの紙面の方が何とも厚い。
うぅむ、どう考えればいいのか。
昔からそうでしたけど、
ちょっと大きな問題とも思います。
オペラの日本人初演から
もうかれこれ110年。
立派な国立歌劇場もある日本。

供給されているのはこれが実態。
日本のオペラ関係者も演奏家も、
苦労しながら日夜がんばっています。
もう少しなんとかならないかと、
思うのでした・・・。

浪漫とロマン派2011/05/08 23:45

ぐずぐずした天気でしたが、
どうやら今日だけ快晴。
地元狛江では駅前ライブの日。
不思議なもので、
第2日曜は必ずと言ってイイほど、
ピーカンのライブ日和なのです。
イズミスイングオーケストラが、
本日のゲストであり、
きっと沢山のお客さんでしょう。

私は銀座で公演でした。
「春の浪漫派コンサート」
と称した演奏会を仕組み、
銀座十字屋ホールでの開催だった。
決して多くない観客でしたが、
震災後の慌しさもあり、
仕方のない期間でしたし、
公演が出来ただけでも感謝。
来た下さったお客様はみな、
期待をしてくださる大事な方々。
いろいろな縁ある人間関係で
楽しいひととき。

ソプラノの赤星啓子さん、
もう既に10数年のお付き合い。
いつも期待以上の表現で、
回数を重ねた演目などは、
真面目さもあって常に深く、
そして円熟度を増すのです。
ありがたい方です。
そしてバスバリトンの
宇野徹哉さん。
ドイツリートの名手で、
歌っていただく機会を作りたい、
と思っていたので良かった。
赤星さんとのコントラストで、
容姿と共に舞台が締まります。
ありがたい人材です。
ピアノの江上さんも名演、
伴奏ばかりかソロもお願いし、
全曲弾きまくりの2時間。
頼りになります!
みなさん感謝です!

母の日でしたね。
実家の両親、叔母と会場に。
十字屋さんのマダム、
そしてマダム母親孝行で、
会長さんもいらして下さり、
私も大変に嬉しかったです。

ロマン派の歌曲、日本の歌曲、
そして銀座ならではの歌曲。
春らしくそして平和を実感する、
希望に溢れた公演でした。

写真は2007年6月の公演から、
銀ぱち君人形の写真。
元気現役で今回も活躍しました。

GW明け2011/05/09 23:14

ようやくブログが書ける時間が
取れたきがしますので、
昨日以前も少し遡って記録します。

今朝早くからGW明けた途端に、
面白いように方々から電話とメール。
祝福された気分だが、
仕事の打ち合わせと予定の催促で、
小さくなりながら対応の半日。
休みたい人も居るのでしょうが、
この10日間で様々滞ってしまい、
困憊の方が多いのではないか。
景気よく休めた時代はもう終わり、
現在はしっかり働く毎日が大事、
3連休が一回あればいい筈だがなぁ。

まぁしかし、
こういう休みが休みではなく、
仕事として成り立っている業種もあり、
そう考えると節電と同じで、
縮小すればそこに失われる仕事も、
沢山あるわけなのですね。

最近、家庭菜園モドキをはじめて、
先般はキュウリを大きな鉢に移し、
今日はトマトを3つの鉢に移した。
魔法のように沢山実がなるとの
触れ込みらしいが、
我が家のベランダ程度の
日当たりで実がなったら農家の
方々に申し訳ないと思っても、
食べてみたい欲には駆られます。

そして9日振りに泳ぐ。
時間もあまり無く1200mだけ。
最近週に2~3回泳いでいるので、
1週間泳がないと体がおかしい。
そんなに健康オタクではないのだが、
運動した後は確実に酒が美味しい!
これだけでも意義がある気がする。

チャリティ公演福島2011/05/10 23:14

この数週間準備していた、
金曜日のチャリティー公演。
ようやく最終段階が整い、
当日配布のチラシ・プログラムも
できました。

福島県の中でも最大の避難所、
福島市あづま総合体育館は、
今も700人の方が避難されている。
私たちは訪問して、
歌と楽器で音楽を楽しんで頂く。
今回の公演は、
発展途上の国々に楽器を送り、
音楽の喜びを渡す活動をしている
NPO法人
Instrument for Children(I4C)
の主催であり、
私は様々プロデュースでお手伝い。
司会もしながら盛り立てます。
また別所で音楽支援を考えている
Music for Peace Tokyoの仲間も
協力してくださります。

持ち込み機材の量が多く、
電子ピアノのようなものから、
PAなども運んで不確定な状況に
なるべく備えられるようにします。
天気が良ければ、
皆さん尚喜んでくれると思うし、
少しでも楽しめる環境を
創り出せる様努力努力。
もしお近くの方がいらっしゃれば、
勿論入場無料ですし、
珍しい楽器から正統派の声楽まで、
楽しめると思います。

2011年5月13日(金)
13時~14時
福島市あづま総合体育館
エントランスロビー
出演:
原田勇雅(バリトン)
ミキ_サカタ(ピアノ・プサルタ)
山口りえ(トランペット)
KIYOSHI Fujiwara(ジャンベ)
榊原 徹(構成・司会)

5時起き!2011/05/11 23:12

上記大切な本番なので、
連続掲載しておきます。

そして実に慌しい日、もある。
9時に到着は山梨方面のため、
6時前に起きて、
酔っ払ってつくった書類の校正。
深夜は調子よく筆は進みますが、
素面でも意外に危険なのですよね。
7時のスーパーあずさに乗り、
チョイ遅れで駅に到着する。
面会が首長と教育長だと、
待たせるわけにはいかない!
車を飛ばしてもらい、
しっかり定時着です。
夏の話をきっちりプレゼン。
震災後の厳しさもあり、
ギリギリの調整をしながら、
意思と希望を言葉にするのは、
覚悟もいるものです。
事務レベルの調整もして、
めでたく市庁舎を後にする。

ようやく朝御飯のような
昼ごはんがとても美味しい。
店の看板メニューのハンバーグ、
数年ぶりに食べた極上の旨さ。
また行きたい!と、
珍しくグルメを気取る。
M女史、ヘルプありがとう。

電車に飛び乗り帰京13時30分。
その後泳ぎたかったのですが、
流石に体力を考えてパス、正解。
この時点で1日は終わっている。
が、車を出して福島行きの用意。
まずオイル交換に行く・・・。
車を持ち上げるものだから、
半ば強制的に裏側を見せられ、
ベタベタのオイル事情を指摘され、
老車が可愛そうですと、
初対面のメカニックの叱られる。
しかも当たり前の指摘を
一大事のように呼びつけるから、
背もたれに掛けたジャージを、
忘れて帰る・・・・。
さらに、入店は正面なのに、
帰りピットの車への直行口に
案内するものだから、
当然正面口の傘は忘れる・・・。
オートマティックな失態に、
一日の疲労を感じた。

それから大塚のスタジオに行き、
さらに積み荷物を整理して、
車に積んだが、
スタジオ地下、車地上。
合計60キロにも及ぶ荷物。
あぁあ、若者を呼べば・・
いやいや、鍛えておいて良かった。
と痩せ我慢をする太り気味。

深夜には山梨に行ったのは、
とても昔の気分になるほど、
長い一日なのでした。

福島あづま総合体育館2011/05/13 23:46

朝5時に出て、
福島市あづま総合体育館に
公演に行かせて頂きました。
東京での支援演奏や、
チャリティー公演への
協力は何度かしていましたが、
被災地に出向くのは初めてでした。
東北道の修復工事が早く、
多少のウネリは有りましたが、
トラック、乗用車など走行に問題はなく、
さらにはフェンスなどの
修復も急ピッチで続いていました。

最大の避難所と聞いていましたが、
昼前に着いた時の第一印象は、
整然とした静かな場所であった。
しかし沢山の係の方々が働き、
壁を覆うほどの掲示物や、
各地からの応援旗などのあり、
避難地の風景ではあった。
炊き出しの場所から、お風呂、
お医者さんに電話PCなどの設備、
ありとあらゆる種類の状況が揃い、
体育館の広いエントランスは、
そこが大きな街の広場である。
スタッフやボランティアの方々、
行政関係の方々も居られるだろう、
みな熱心に対応しておられる。
震災から2ヶ月の状況は、
このように安定した毎日なのかと、
思ったが不憫で複雑な思い。

競技場である体育館には、
沢山の仕切りの家があった。
その1つずつが一戸であり、
その中に個人というプライベート。
元々敷地の広い場所に住んでいた
であろう方々の住空間は、
相変わらず厳しい現状でり、
目に焼きついた光景になった。

バリトン歌手の原田勇雅さんは、
いつ聴いても素晴らしい声と、
美しい日本語の歌唱力。
ピアノとプサルタの演奏をする、
ミキ_サカタさんは、
才と花が同居する笑顔の演奏家。
そしてジャンベのFujiwaraさん、
太鼓ひとつで様々な音の表現、
喜怒哀楽の表情を創造します。
3名の演奏とコンビネーション、
この日初顔合わせとは思えない、
素晴らしいステージでの演奏は
感謝に尽きるのでした。
平日午後のコンサートでしたが、
100名ほどの方が来てくださり、
とても暖かい拍手をしてくださった。

いつでも何度でも演奏をしたい、
このささやかな時間で、
ほんのひと時でも笑顔に変わり、
高揚してくださるなら、
私たちの意義があるものだ。
でも本当は何度も来てはいけない。
現状が変わり、規模も小さくなり、
この街の解散が早く来ることが、
もっとも望むべきことでもあった。
この日常は違う日常なのだから。

感謝の演奏は多くの勉強をさせて
頂くことになりました。
一緒に向かった沢山のスタッフ、
裏方を固めてくれて、
本当にありがとうございました。
窓から差し込む力強い光、
底抜けに青い空、新緑の艶。
こんな素敵な空が続くことを
心から願い現地を後にしました。

藤棚2011/05/15 23:37

松本通いも習慣化して来ました。
2週前は花粉が酷かったのに、
こちらも少し収拾してきた様子。
でも電車で山梨県も終わる頃、
鼻がムズムズとしてくしゃみ。
ヒノキ花粉が残っているのか、
アレルギー体質には辛い。

オーケストラの練習は、
いつも全員でやるわけでもない。
今日も弦楽器分奏だったのですが、
この練習は大変大事なのです。
全員で練習していても、
書いてある音符の数が違うので、
弦楽器は負担を強いられます。
ですから練習時間も多く割き、
解決しながら進みたいものです。
然しそうすると管楽器の方々は、
自然と待ち時間が長くなる。
この執拗な弦楽器責めが始まると、
管楽器諸氏の行動は決まっています。
とりあえず楽器を下に置き、
腕組みをして状況を見守る。
次に長期戦を覚悟すると、
椅子にドップリ腰掛け直して、
何故出来ないのかと眉をしかめる。
しかし次第に意識も朦朧として、
望んでもいない欠伸が出たりする。
こうなると次に音が必要な時にも
集中力を欠いていくので、
折角の練習は台無しになる・・・。
これは典型的なバッドケースです。
ですからこうならないためにも、
弦楽器に割くことが出来る時間は、
決まっているのです。

分奏では重箱の隅も多少突いて、
しかし問題点の発展的解消をして、
難しい部分には同情を重ねたりする。
そうやって弦楽器の方々の心に
1歩ずつ近づいていくことは、
上達には欠かせない指揮者の役目、か?
オケとは巨大な町の様なものですから、
地域集会をすることは大切なのです。
有意義な分奏でした。

宿泊ホテルの前の公園、
立派な藤棚は満開なのでした。

元気甲斐2011/05/16 20:39

電車で移動して小淵沢へ。
帰京を利用したリハーサル、
夏に向けての準備が始まった。

私は何度もやっている作品でも、
初めての歌手にとっては、
譜面を読む作業からなので、
大変なことなのですね。
器楽奏者はあまり暗譜しませんが、
歌手は暗譜が基本であり、
音と言葉は連鎖していても、
量は膨大なのです。
ピアノのM女史のお宅で、
ゆっくりとリハーサル。
殺伐とした東京とは違い、
大変静かな周囲に、
音の漏れを心配してしまいました。

素晴らしいお弁当を頂いた!
「元気甲斐」という、
元はTV企画モノらしいのですが、
素晴らしい二段重ねには、
お品書きも付いているのです。
煮物から和え物、焼き物に煮魚、
何を食べても美味しいのです。
電車移動中でもあまり駅弁を
食さない私でしたが、
こんなに美味しいなら大歓迎。
歌手の方は
地元のお弁当など普段食べないので、
感激していました。
鼻のアレルギーに参りましたが、
舌鼓を打つことが出来て満足。

さぁ、本番までがんばりましょう。

日本橋2011/05/18 23:48

震災の影響で様々な公演が中止や
変更を余儀なくされましたが、
私どもの夏の音楽祭も他なりません。

大きな演奏会、バレエ、オペラ、
また音楽祭のようなイベントは、
芸術文化団体等の助成を必要とします。
採算が取れる訳がないのが
大きな理由なのですが、
それでも実現させる価値あるものに、
応援をしてくださることは、
本当に嬉しいことです。
しかしながら、
助成か否か通知されるのは年度末、
年度が明けて近い公演事業は、
これにより予算再編を必要としたり、
苦労も多いのです。
(ですから秋以降の公演が多くなる)

震災がちょうど年度末でしたので、
これにより年度末も変更が出たのと、
年度明けて早い時期の事業は、
どこも苦労して様々な判断でした。
夏の音楽祭もこのようなことで、
様々苦渋の判断を強いられながら、
開催します。
開催があるだけよいのですが、
どうしても止めたくない分野があり、
私が執拗に拘っているのも原因。
と言え、ようやく概要が整い、
準備を進めている最中です。

今日は日本橋に出かけ、
関連でお世話になっている某財団に
御報告などに出向いた。
大変真摯な対応をしてくださり、
ありがたいものでした。
こういった助成などは
殺伐とした会議と採択だろうと
考えていると大間違えで、
そこを司る方の人格や言動は
書類からは伺い知れない
人間味溢れるものでもあるのです。

昼すぎになったので、
日本橋をブラブラして遅い昼食。
ipadで撮ったのですが、
解像度低過ぎ!なので、
所詮記録用というわけですね。
鳥のから揚げに甘酢あんかけ、
ご飯は茶漬けで頂く赴きなのです。
・・・
私としたことが食の記録写真を
続けてしまう失態ですが、
美味しかったからいいでしょう。

打合わせラッシュ2011/05/20 23:54

書かなくてならない原稿が溜まり、
深夜に終わらず朝は6時起き。
原稿っちゅうのモノは、
書けるときにはドンドン進むのに、
一度停まると意地でも動かない
散歩途中の犬みたいな状態になる。
これが文才と教養の無さなと、
毎回毎度思い知りながらも、
締め切りギリギリなので、
首の縄を自分で引っ張りながら、
辛うじて亀の歩調で筆を運ぶ。

急いで家を出て10時からの
打ち合わせにどうにか間に合い、
遠方からの客人を招き入れて、
みっちり2時間の打ち合わせ。
来年のオペラなのですが、
開催地の距離が離れているので、
顔を見て打ち合わせが困難。
こういった機会は無駄なく、
詳細を納得するまで、
互いに質問と調整、願望と苦悩。
どうにか時間で切り上げ
やっと胸の支えも少し取れたが、
来年早々の忙しさを思うと、
今すぐにたっぷり寝たくなる程の
寝不足には眩し過ぎる日差し。

さてトンボ帰りで一端帰宅。
与えられた時間25分で気分転換。
こういう時はシャワーに限る。
20度以下の冷水にして、
頭からジャバジャバ掛けると、
1日が振り出しに戻る気がして、
食事は朝ごはん気分なのです。
しかし美味しいチャーハンも
大して味わうことも出来ず、
自転車に乗りすぐに家を出る。

さて駅前のいつものホールで、
手前の方々としかし大事な会議。
音楽の街-狛江の理想は高く、
しかし現実は厳しく、
狭間は公と民のギャップに等しい。
昨日の会議も思い起こし、
溜息だったり光が見えたり、
近未来の戦いは日夜続く。

そしてすぐにT氏を伴い、
今年の公演の調整をするため、
市内の学校2校訪問。
昨今の義務教育課程に、
芸術文化の時間を差込むのは、
学校側も一苦労でしょうが、
情操教育の一環と胸を張り、
理解を求めながら調整、調整。
2校間が地元にしては離れていて、
いつもの癖でビュービュー走ると、
汗が噴出す初夏の夕方。

それから泳ぎたかったのですが、
あまりに時間が無くプールは断念。
そして車のディーラーへ。
我が車、11年を経て、
様々な内臓機関が危険な状態、
ある部分はきっと瀕死ですので、
救うか謝るか考えどころです。
担当者と様々打ち合わせをして、
本日の打ち合わせ感謝デーは、
めでたく終了なのでした。
夜7時にして既に深夜気分。

さて、違う締め切りの原稿を
仕上げてしまわないと怒られる。
カウンター