EDEN2011/02/03 23:13

『サクリファイス』の続編とも言うべき
小説『EDEN』も購入しました。
そして引き続き一気読み!
主人公白石誓(しらいしちかう)の
戦いの場は日本からヨーロッパへ。
・・・というロードレースを舞台にした
話はモダンな欧州レースの世界に突入。

ロードレースに興味の無い方は
あまりご存じないかも知れませんが、
ツール・ド・ジャポンも毎年開催され、
日本では今や競輪ばかりでなく、
公道の自転車競技も盛んです。
昨今の自転車ブーム(これは
環境保全ブームと経済状態の悪化
に起因する流行りです)もあり、
ママチャリばかりでなく、
あまり見かけなかったロードバイク
(つまり公道競技用自転車)を、
街中で見ることは普通になりました。
自転車は軽車両ですから車道を走り、
自動車の運転に準じたルールがあり、
身を守り、人も守ります。
でもブームの弊害も多く、
マナー違反と言われる軽いものから、
人身事故にまでつながる危険な
走行も多く見かけるものです。

人の歩く速度は時速4~5キロ程度。
早朝駅に向かう人で5~7キロ。
ジョギングする方々で8~10キロ。
マラソン選手で18~20キロ。
オリンピック短距離選手が35キロ。
ママチャリで流せば時速15キロ。
趣味のレーサー(私も)が30キロ。
しかしプロロードレースの選手は、
45~50キロ以上、下り坂ではなんと
70~80キロで走りぬけます。
生身の体でこんなスピードを出せる
自転車性能と人間の力も凄いのですが、
そんな武器に乗る自転車新人は、
周囲にとって恐ろしいものです。

前作サクリファイスでは、
日本人アスリートの魂がうごめき、
汗飛び散る泥臭い展開でした。
この続編の『EDEN』、
登場人は外国人ばかりで、
舞台もツール・ド・フランス。
人間同士の駆け引きやドラマより、
レースに身を投じる青年の生き方、
生き様が清清しく気持ちが良い。
自転車レースを10回見るより、
理解しやすい解説本のようでした。

私、調子にのって、
他の自転車ノリ(乗り)の書籍を探し、
便乗購入させて頂きました。
読むのが楽しみですがこの話はまた。
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