脳内バレエ2010/02/04 23:40

寸暇を惜しんで譜面の作業。
最初は、時間がもったいないから、
なるべく切ったり貼ったりしないで、
鉛筆の書き込みだけで繰り返しを指示したり、
カットを書き込んだりしています。
バレエの寸法(音楽=踊りの長さ)というのは、
時に音楽家にとってオカルト並みの変化があり、
単なる繰り返しだけならば、
8小節を「もう一度」というリピート記号を、
書き込めば良いのです。
が、恐ろしいことに、同じフレーズでも、
2度目に出てきた時にはストレート、
3回目に出てきたら3回繰り返す・・・など、
2つのメロディーを行ったり来たりと、
決定できない優柔不断な買い物状態になります。
しかも書いているうちに、
謎解きとの問題を作っているような気分になり、
演奏者が演奏中に、瞬時に行き方(譜面の進行)を、
解読するなんて絶対無理!となり、
已む無く、譜面をコピー(それも×4とか)、
切って貼って、切って貼って、切って切って、
と、工作なら誰にも負けない私の本能が目覚めます。

指揮者なんて、何段にも渡るスコアでも、
最終的には各パートの譜面の詳細は問題ではなく、
公演の頃には覚えているので、
ページを捲った時の「絵」もしくは、「風景」が、
目に飛び込んでくれば、それで確認はOKです。
数十人が使い書き込んだ譜面など渡されること、
ままありますが、最初だけ丁寧に見れば良いこと。
しかし、音出す演奏家は違います。
1つずつ正確に見ながら、音程まで修正するの、
汚い、醜い、ということは音楽に大影響なのです。

譜面作業もしなければなりませんが、
今日はバレエのリハーサルに参加。
時折覗かないと、音楽が変わっていたり、
演出の変更などもあったりと、大変です。
それに、何日も机上と脳内でバレエを演奏したり、
妄想でダンサーを踊らせたりしていると、
何だか不安になり、実物の姿見てホッとしました。

写真は、稽古風景と、
ショパンの協奏曲のソリストでもあり、
バレエ団のピアニストでもある重要な役の、
ユーリ氏、ユニークな彼ではありますが、
技術は確かなロシア人なのです。
バレエの専門でもあり、教えられることも多い。
気さくな彼の演奏中を載せてしまえ!
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