窮屈な大輪 ― 2009/08/22 23:23

花火を見に出掛けた。
他の花火大会に比べれば、お盆後の遅い時期で、
他ならぬ人気もある地元繁華街付近の花火。
毎年、少しでも近くで見ようとする車と人で、
人気の街半径10キロの道が大混雑になる、
そう、悪名高き花火大会でもあるのだ。
土地の利を生かして、
私は反対方向に車を走らせ、県境の橋を下ると、
既に上り車線は渋滞が始まっている。
イライラが伝わる赤いテールランプを尻目に、
今度は、狭い川沿いに左折し、川を下る。
娘と2人、開催地近くで食事をしていると、
最後のお茶の段で、「ド~ンド~ン」と、
遅れて聞こえる地鳴りのような音が店内に響き、
明らかに近くで上げている音と確信する。
そそくさと店を出ると、近所の方が大勢歩いている。
遅れまいと、娘の手を取り一緒に路地を歩き出す。
しばらく行き、水草の香りがしたと思ったら、
強烈な焼けた火薬の匂いと共に、
大きな大輪の花火が目に飛び込んできた。
「ド~ン、ド~ン」、更に音は大きく、
目の前で五尺もある太鼓を叩かれているようだ。
そこは、打ち上げ会場から1キロと離れない、
河っぺりの芝生の遊戯広場。
徒歩でしか入れない場所の為か、
地元の人は家着で腰を下ろして寛いでいる。
「パパ、正解だね!」娘の満面の笑みは最高のご褒美。
普段大して遊んでやれない父の面目躍如だ。
近すぎる花火は大きすぎて、
大輪の花弁を見つめて火の粉を浴びる。
遠くからの花火は、どこか醒めていて、
匂い無きドライフラワーを愛でているよう。
ここは程よく、特別ではない広場の席は、
現実的な大きさに嫌味のない匂い、
アナウンスも聞き取れ、臨場感溢れる格別な普段。
1時間のショーが終わると、辺りは大きな拍手。
私たちも一緒にスタンディング・オベーションで、
職人を讃えながらも、協奏の名残を惜しむ。
昨年は、10階のガラス製巣箱の特等席から、
やはり娘と、遠い花火をぼんやり見つめていた。
今年は同じ花火を、天の下で大地に座り眺めた。
同じ花火でも、外で見る花火は格別。
吾がもの顔で天に咲く奔放な大輪、
対等に楽しみ笑える幸せを感じた晩夏の花火大会。
他の花火大会に比べれば、お盆後の遅い時期で、
他ならぬ人気もある地元繁華街付近の花火。
毎年、少しでも近くで見ようとする車と人で、
人気の街半径10キロの道が大混雑になる、
そう、悪名高き花火大会でもあるのだ。
土地の利を生かして、
私は反対方向に車を走らせ、県境の橋を下ると、
既に上り車線は渋滞が始まっている。
イライラが伝わる赤いテールランプを尻目に、
今度は、狭い川沿いに左折し、川を下る。
娘と2人、開催地近くで食事をしていると、
最後のお茶の段で、「ド~ンド~ン」と、
遅れて聞こえる地鳴りのような音が店内に響き、
明らかに近くで上げている音と確信する。
そそくさと店を出ると、近所の方が大勢歩いている。
遅れまいと、娘の手を取り一緒に路地を歩き出す。
しばらく行き、水草の香りがしたと思ったら、
強烈な焼けた火薬の匂いと共に、
大きな大輪の花火が目に飛び込んできた。
「ド~ン、ド~ン」、更に音は大きく、
目の前で五尺もある太鼓を叩かれているようだ。
そこは、打ち上げ会場から1キロと離れない、
河っぺりの芝生の遊戯広場。
徒歩でしか入れない場所の為か、
地元の人は家着で腰を下ろして寛いでいる。
「パパ、正解だね!」娘の満面の笑みは最高のご褒美。
普段大して遊んでやれない父の面目躍如だ。
近すぎる花火は大きすぎて、
大輪の花弁を見つめて火の粉を浴びる。
遠くからの花火は、どこか醒めていて、
匂い無きドライフラワーを愛でているよう。
ここは程よく、特別ではない広場の席は、
現実的な大きさに嫌味のない匂い、
アナウンスも聞き取れ、臨場感溢れる格別な普段。
1時間のショーが終わると、辺りは大きな拍手。
私たちも一緒にスタンディング・オベーションで、
職人を讃えながらも、協奏の名残を惜しむ。
昨年は、10階のガラス製巣箱の特等席から、
やはり娘と、遠い花火をぼんやり見つめていた。
今年は同じ花火を、天の下で大地に座り眺めた。
同じ花火でも、外で見る花火は格別。
吾がもの顔で天に咲く奔放な大輪、
対等に楽しみ笑える幸せを感じた晩夏の花火大会。
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