心の枯渇2008/08/20 23:03

毎日リハーサル。
音楽祭は、10以上の公演がありますが、
私は23日オーラJの公演、
また30日のアジア・アンサンブルの指揮。
写真は、オーラJの東京でのリハ模様です。
音楽祭の中で、リハーサルを組むのが一苦労・・・。
持ち寄った音楽を単独の団体だけが演奏なんて、
あまり面白いものではないのです。
その音楽祭の主旨にあった演奏があり、
未来を創る新曲が書き下ろされていくのです。
でも、大変なのですよ、リハーサルと言うのは。

オーラJは、現代邦楽合奏団です。
現代音楽ではなく、現代の邦楽表現の団体の意味です。
もう何年も前から、機会を頂いています。
日本の楽器、大陸である中国を経由した楽器、
南から北に上ってきた東南アジアの楽器、
それぞれの特徴がある民族文化の賜物ですが、
日本の土壌で育まれた楽器たちの合奏は、
洋楽器にはない特別な要素が沢山あります。

洋舞が空に舞い、日本舞踊が土を踏むように、
西洋楽器と和楽器、広くはアジアの楽器は、
やはり概念からして違います。
乾燥した空気に青い空、張りのある響き、
西洋の音を文字で表せば、「渇き」でしょうか。
対して和楽器は、湿度に温もり、
群青で染め抜いたような絹に綿の肌触り、
裸足で踏む土の匂いと雨の滴る音。
これは、「潤い」かも知れません。
渇いた文化が湿度を欲するならば、
潤いの魂は、渇き切った聡明さに憧れるもの。
西洋を知る現代日本人が奏でる和の響きは、
時も空間も超えて、西洋音楽に訴えるのです。
西洋音楽で育ちながら、誰でも心に持つ和の心。
徹底的に探索させてくださる機会なのです。

公演詳細は、HPを御覧ください!
八ヶ岳「北杜国際音楽祭」08
http://www.hokutofestival.com/
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