バクストン公演日! ― 2008/08/05 23:24
公演の日だというのに、
詳細の時間の流れがつかめず、
朝食後は、多少イライラ、ザワザワ家の中。
日本人は、10分単位で物事考えるので、
時間厳守は、当たり前なのですが、
彼らは、ドーンと来い!って名具合で、
あまり気にしない。結果があれば良いという、
そこそこいい加減なようで、でも約束は守る。
朝一で劇場入りした圭生から電話があり、
10時30分からセット下見と、場当たり決行。
今回、手持ちの道具と衣裳以外、
全て現地で揃えてもらう予定だったので、
希望は出しておいたものの、何が来るのか、
寸法、位置、材質、取り扱い・・。
渡英以来、心配事ばかりでした。
2日間あったリハも、本番仕様は何もなく、
当日まで、手に取るものを含め解らなかった。
でも、劇場入りし、匂いを懐かしく感じる舞台には、
素晴らしい美術セットが建て込まれ、
注文、予想通りの置き道具がありました。
歌手も笑顔。ホッと息付き、舞台を歩き、
触れるもの、座るもの、ひとつひとつ丁寧に点検。
この舞台、『八百屋舞台』と言って、
舞台奥から客席に向かって斜めに下がっています。
最古の屋根付劇場と言われる場所で、
すでにこの習慣がありますし、
舞台の奥行きを出したり、観客からの見栄え、
さまざま効果が得られるのです。
でも、日本には先ず無いので、
経験ない方、慣れないと危ないものです。
人によっては『酔う』と言うのです。
演劇、オペラはまだしも、バレエでも、
八百屋舞台は使うわけで、国や地方によっては、
罰ゲームと思わしき傾斜を持つ劇場もあります・・・。
安心して、劇場から部屋に一旦帰る。
荷物を置いた瞬間、一斉に食事の準備!
相変わらず食事担当のオスたちは、
東京での日常を懺悔するかのように、
額に汗をして料理にいそしみます。
由樹隊長の指示で、手際よくソース作り、
倉ちゃんのテノール仕様の生姜用『おろし金』は、
『パルメジャーおろし』に最適で、
日本ツールのブラボー加減、1キロパスタの火加減、
全てが最高にて、我が家の食卓は超御機嫌!
30分で、イタリアのリストランテに早代わり。
楽屋入りは2時。
2演目ありますので、舞台美術の関係から、
リハーサルは逆の順序で行います。
2年前は、朝から時間もなくギリギリで調整。
オケのリハも、歌手との調整もなく突然ゲネプロ。
音の直しも出来ずに本番迎えたというのに、
今回は、オケ練習モドキ、歌手合わせ風の時間を稼ぎ、
ゲネプロ後も5時ギリギリまで調整する。
様々な国で、多民族の奏者、歌手と仕事をしますが、
信頼関係があることは何よりです。
アジア人が西洋人の中で認められていくのは、
突出した技術、芸術性も必要ですが、
なにより安心できる経験に勝るものはないのです。
双方の信頼関係は、公演成功の裏付けです。
2回目のオケは、迎えてくださる最初から、
私に暖かく、拍手と笑顔で嬉しいものです。
オケのみなとは、話す時間さえないのですが、
音で培った信頼関係は、今回の笑顔に象徴され、
この事で、公演の成功を半分確信したのです。
<陪審裁判印>より先に上演する1時間の公演です。
3人の出演者、指揮者、演出家、拠所スタッフ二人。
7人のチームワークが結集する時。
いつもより丁寧に時間を使い、執拗に盛り上げてくれる、
総監督イアンの雄弁な前口上は、既に15分経過。
オケの皆さんは辟易でしょうが、東の果てから来た、
7人の侍の再訪に心からの歓迎の意を感じます。
さて、出陣!ピット内を小走りに指揮台に上がります。
序曲では、演奏者の顔を確認しながら楽しみ、
これから始まる非現実な悦楽の舞台を音で奏でれば、
この数ヶ月、いや半年の事を思い起こし、
手を振り送り出してくださった方々の顔が浮かぶ。
演奏しながら感傷に浸るほどベテランではないので、
舞台の成功を音で見守りながら、
音楽なき部分も、万が一に備え、
いつでも台詞を付ける準備もしての本番。
そして、あっと言う間の1時間でした。
素晴らしい歌手、オケ、そして暖かい観客。
ある特定の英国芸術文化のクローズアップですが、
舞台と客席を相互通行する時間は、
日英150年の節目の時代に相応しい、
充実した時間となりました。
多くの日本人関係者に、観てもらいたかったし、
日英間交流の大切な結果を、
丁寧に報告するのが私の役目、とも思いました。
もうひとつの公演<陪審裁判印>も終わり、
楽屋で互いを労い写真撮影!
荷物をまとめ、フェスティバルの打ち上げ会場へ。
私達が入ると、数百人の皆さんが拍手で迎えてくれ、
さらに途中でも、MCによる紹介で、再度起立。
なんだか、期間限定、地方と演目限定のスター気分。
投げキッスに、手振り、三方拝に自分から握手・・・
侍日本の男衆は、気持ちの良い歓迎に、
心の底から勘違いをしながら応えたのです。
その後も、深夜までゆっくり酒を酌み交わす。
この日は、極楽の美酒に最高の一夜。
詳細の時間の流れがつかめず、
朝食後は、多少イライラ、ザワザワ家の中。
日本人は、10分単位で物事考えるので、
時間厳守は、当たり前なのですが、
彼らは、ドーンと来い!って名具合で、
あまり気にしない。結果があれば良いという、
そこそこいい加減なようで、でも約束は守る。
朝一で劇場入りした圭生から電話があり、
10時30分からセット下見と、場当たり決行。
今回、手持ちの道具と衣裳以外、
全て現地で揃えてもらう予定だったので、
希望は出しておいたものの、何が来るのか、
寸法、位置、材質、取り扱い・・。
渡英以来、心配事ばかりでした。
2日間あったリハも、本番仕様は何もなく、
当日まで、手に取るものを含め解らなかった。
でも、劇場入りし、匂いを懐かしく感じる舞台には、
素晴らしい美術セットが建て込まれ、
注文、予想通りの置き道具がありました。
歌手も笑顔。ホッと息付き、舞台を歩き、
触れるもの、座るもの、ひとつひとつ丁寧に点検。
この舞台、『八百屋舞台』と言って、
舞台奥から客席に向かって斜めに下がっています。
最古の屋根付劇場と言われる場所で、
すでにこの習慣がありますし、
舞台の奥行きを出したり、観客からの見栄え、
さまざま効果が得られるのです。
でも、日本には先ず無いので、
経験ない方、慣れないと危ないものです。
人によっては『酔う』と言うのです。
演劇、オペラはまだしも、バレエでも、
八百屋舞台は使うわけで、国や地方によっては、
罰ゲームと思わしき傾斜を持つ劇場もあります・・・。
安心して、劇場から部屋に一旦帰る。
荷物を置いた瞬間、一斉に食事の準備!
相変わらず食事担当のオスたちは、
東京での日常を懺悔するかのように、
額に汗をして料理にいそしみます。
由樹隊長の指示で、手際よくソース作り、
倉ちゃんのテノール仕様の生姜用『おろし金』は、
『パルメジャーおろし』に最適で、
日本ツールのブラボー加減、1キロパスタの火加減、
全てが最高にて、我が家の食卓は超御機嫌!
30分で、イタリアのリストランテに早代わり。
楽屋入りは2時。
2演目ありますので、舞台美術の関係から、
リハーサルは逆の順序で行います。
2年前は、朝から時間もなくギリギリで調整。
オケのリハも、歌手との調整もなく突然ゲネプロ。
音の直しも出来ずに本番迎えたというのに、
今回は、オケ練習モドキ、歌手合わせ風の時間を稼ぎ、
ゲネプロ後も5時ギリギリまで調整する。
様々な国で、多民族の奏者、歌手と仕事をしますが、
信頼関係があることは何よりです。
アジア人が西洋人の中で認められていくのは、
突出した技術、芸術性も必要ですが、
なにより安心できる経験に勝るものはないのです。
双方の信頼関係は、公演成功の裏付けです。
2回目のオケは、迎えてくださる最初から、
私に暖かく、拍手と笑顔で嬉しいものです。
オケのみなとは、話す時間さえないのですが、
音で培った信頼関係は、今回の笑顔に象徴され、
この事で、公演の成功を半分確信したのです。
<陪審裁判印>より先に上演する1時間の公演です。
3人の出演者、指揮者、演出家、拠所スタッフ二人。
7人のチームワークが結集する時。
いつもより丁寧に時間を使い、執拗に盛り上げてくれる、
総監督イアンの雄弁な前口上は、既に15分経過。
オケの皆さんは辟易でしょうが、東の果てから来た、
7人の侍の再訪に心からの歓迎の意を感じます。
さて、出陣!ピット内を小走りに指揮台に上がります。
序曲では、演奏者の顔を確認しながら楽しみ、
これから始まる非現実な悦楽の舞台を音で奏でれば、
この数ヶ月、いや半年の事を思い起こし、
手を振り送り出してくださった方々の顔が浮かぶ。
演奏しながら感傷に浸るほどベテランではないので、
舞台の成功を音で見守りながら、
音楽なき部分も、万が一に備え、
いつでも台詞を付ける準備もしての本番。
そして、あっと言う間の1時間でした。
素晴らしい歌手、オケ、そして暖かい観客。
ある特定の英国芸術文化のクローズアップですが、
舞台と客席を相互通行する時間は、
日英150年の節目の時代に相応しい、
充実した時間となりました。
多くの日本人関係者に、観てもらいたかったし、
日英間交流の大切な結果を、
丁寧に報告するのが私の役目、とも思いました。
もうひとつの公演<陪審裁判印>も終わり、
楽屋で互いを労い写真撮影!
荷物をまとめ、フェスティバルの打ち上げ会場へ。
私達が入ると、数百人の皆さんが拍手で迎えてくれ、
さらに途中でも、MCによる紹介で、再度起立。
なんだか、期間限定、地方と演目限定のスター気分。
投げキッスに、手振り、三方拝に自分から握手・・・
侍日本の男衆は、気持ちの良い歓迎に、
心の底から勘違いをしながら応えたのです。
その後も、深夜までゆっくり酒を酌み交わす。
この日は、極楽の美酒に最高の一夜。

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