前向きな後向き2008/07/19 23:32

私は、商売柄、、、だけではなく、
あちこちにいろいろ書いているからだろうが、
演奏会の招待を頂く事が多いのです。
とは言え、夜は稽古が多いですし、
土日も仕事が多々あり、
なかなか足を運ぶことが出来ないことが多い。

そんな中、今月はとても素晴らしいピアノの演奏会に
運よく2回行くことが出来たのである。
勿論素晴らしい才能を持ったピアニストであり、
既に海外での実績や、コンクール入賞なども果たした、
お墨付き演奏家であることに間違いは無しである。
今日も、2つ目の演奏会。
才あるばかりか、感心することばかりの音。
ピアニストは、ピアノ演奏においては、
「ピアノ音楽」と言う世界で全てを終らせる方が多い。
しかし、ピアノの音を使いながら、
歌唱を感じさせたり、オケの響きを表現できる人は、
本当に素晴らしいと思うし、
それは、その奏者の考えている世界が伝わるのであり、
「ピアノの中の音楽」から「音楽の中のピアノ」という、
大きな音楽観をもった演奏をしている証でもある。
そんな演奏、演奏者にであると、嬉しくなるものです。

ふと、思いましたが、
前向いて姿を晒して演奏している楽器というのは、
実は少ないものである。
オケの弦楽器なども、横向きが多いですし、
ヴァイオリンなどは、立奏状態だと、
実は構えからしてかなり斜めである。
フルートなども、真っ直ぐ前向いていたら、
実は演奏し難いであろう。
大抵は、前を向いているようで、じつは少し違う。
ピアノは、横を向いている・・・。
演奏している姿は、横、しかも普通は右側しか、
見られないものなのである。
それでも手元を見ることが出来るから良いのか・・。

そう、指揮者。
後ろ向きです・・。
まったく後ろなのです。
手元も、指揮棒も、何もかも、見えないのです。
おかしなものですね、後向いているなんて。
「後向いているから演奏できる」と言っていた、
知り合いの指揮者が居ましたが、
最近は、オケの後に席があったりするので、
そういう場合は、どうするのでしょうね。
私も、なんども経験ありますが、
これは、照れるものです・・。
お客さんと目があったりするのですから・・。
いや、関係ない話になりましたが、
お客さんが足を運んでくださるのは、
聴くことばかりではなく、見ることが出来る、
という悦びが伴うものなんだと、感じたのでした。
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