大見栄2008/06/26 23:50

という事で、昨日の続きです。
8月5日公演の「コックスとボックス」
この作品は、1870年に日本で初演されていますが、
1859年の横浜開港以降、急速に整備される居留地で、
商いが栄えれば次に欲しいのはエンターテイメント。
在日の外国人は、本国の娯楽に飢えていて、
特に当時欧州全体に流行が広がっていた、
オペレッタと軽喜歌劇のジャンルは大好き!
時事ネタを利用した話をドラマにして、
滑稽だったり泣き笑いのような話を音楽劇にして、
大衆が一緒になって歌ったり、踊ったり・・・。
当たり前ですが、映画も無い時代。
人々の娯楽は、劇場へ足を運ぶことなのです。
その頃の日本は、落語と歌舞伎でしょうか、
これはこれで粋な笑いの世界ですが、
西洋人には、理解できない日本の笑いですね。

そんな時代の英国で大当たりした
「Cox &Box」の作曲家はアーサー・サリヴァン。
ドイツのライプツィッヒでの修行も終えて、
服装から、目つきまでメンデルスゾーンに
そっくりになって帰ってきたに違いないのですが、
どっこい、心と魂はしっかり英国人ですので、
150年振りに出現の、純英国産の将来有望作曲家!
すぐさま、英国人らしい作風と親しみやすい旋律で、
人気者となっていったのです。
その彼に白羽の矢を当てたのは、戯曲家バーナンド。
彼に作曲の依頼をして、「Cox &Box」を
世に送り出したのは、1868年の事。
多少の改訂を行い、英国で人気の音楽喜歌劇と、
なったというわけです。
さて、この続きはまた・・・

英国公演、7月31日の公演の為のブログを
立ち上げました!
題して『バクストンへの道』
http://coxbox.seesaa.net/
携帯からも見られますし、
稽古の様子や、準備の可笑しな話も、
こちらに詳細は掲載していきます。

雨の季節です。
濡れた緑の葉と紫陽花は誇らしげな表情ですが、
この時を満喫し、大見栄を張る姿が美しい
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