若い世代2020/10/02 23:43

全くの仕事の話です。

オーケストラの運営をしているので、
毎日のように、公演の相談、新しい依頼と言った
案件が舞い込みます。
ありがたい事ですが、
この中から公演として全てが成立していくわけではなく、
話で終わってしまうものから、見積もるもの、
またお会いして話を伺ったり出掛けて行ったりする訳です。

そんな案件の1つでありましたが、
若い方、地方で創作活動を続ける方に会いました。
その方をサポートしてマネージメントをしようとする
もう一人の方も一緒に同席しての御来訪でした。

遠くから新幹線、また飛行機で駆けつけてくださり、
様々な情報交換やコロナ禍での現状の話に始まり、
様々な質問も受けたりしていると、
マネージメントをやっている方の知識と情報の多さ、
日本のプロオーケストラへの深い愛情も窺えて、
こちらが嬉しくなることばかりでした。

一方のクリエーターの彼も、若いながらに、
音楽に対する様々な考えや理想を持ちながら、
実際に自分の作品に反映させて完成させています。
感心しながら応援をしたくなる発想ばかり。

新しい才能が開花するまでの道のりは本当に大変。
アイドルが突然生まれ出るのではなく、
丁寧な準備や心構えが必要なのと同じく、
クラシックの世界でも、
周到な準備や努力、応援や経済力も必要です。
でももっと大事なのはバイタリティ、つまり「意欲」です。
2人の若い話を2時間近く正面で聞きながら、
「この方達は今、人生を掛けて対峙しているのだ」と
胸に込み上げる感情を覚えました。

自分がプロデュースや企画を立ち上げた若い当時、
大阪に出向いて大会社のサポートを頼んで玉砕したことや、
なんだか分からないうちに事は進み、
結局周りの方々に応援されながら成し遂げた海外公演など、
思い出せばキリが無いほどの経験がありました。
目の前の若者は、経験などとは関係なく、
自分たちの考えや理想、そして現実とのギャップも考えながら、
現在では経験を踏みながら試合巧者になってしまっている
私に全てをぶつけに来ていると感激もしました。

同じ時刻に同空間で同じ空気を吸って生きていても、
見えている風景や描いている空想は、
それぞれの生きて来た時間によって全く違います。
この2人と話をしていくうちに、
次第に自分が恥ずかしくなるような気さえして来ました。

大きなエールを送りましたし、また会いたい青年たち。
教わるのは経験豊富な方ばかりからではなく、
大きな大きな器を磨き上げている若者からでもあると感じ、
大変染み入りました。

写真、全く本文とは関係ないのです・・・。
”とらや”さんのパリ店出店40周年記念で売られていたブースに
あまりにも美味しそうな餡子(あんこ)が売られていて、
荷物になるので買わなかったのですが、
次通りかかった際には買ってやろうと野心を剥き出しにした、
そんな備忘録です。
疲れた心には甘いものです。

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