カリガリ博士2020/06/28 19:12

摩訶不思議なタイトだと思いますが、
この書籍のタイトルは「カリガリからヒットラーまで」
そもそもカリガリとはなんであろうか?
という疑問も湧きますね。
1920年に作られたドイツ映画なのですが、
一般映画ファンには”世界初のオカルト映画”と
いう修飾によって<カリガリ博士>は称えられています。

この時代からトーキーを得たドイツ映画の
まさしく栄華という栄えた時代は、
置き換えていればその後の政権、
そして戦争に向かう前段の時代でもあります。
その時代を切り取って書いてあるのがこの本です。

以前から持っていて、辞書の様に開くのですが、
訳の平井正先生には、晩年におさえ話になって、
何度も20年位以降のベルリンカバレットについて
教えていただいたし、資料も沢山見せていただいた。
私に取ってはドイツ文学というよりも、
音楽と舞台から時代を見た先駆者として、
大変に崇めている先生です。

今もまた広げて調べていることがありますが、、、
何せ、何せ字が小さいのです。
50年前に書かれた本であることはいいのですが、
段組が2段にされていて、字のポイントは8かしら。
ワープロでも印字しない小ささで、
以前は苦労しなかったのですが、
本を広げて老いを感じると言う新鮮な悲しみです・・。

しかし素晴らしい本。
もう一度全部よみたいが、厚い本を読了する頃には、
目は線の様に細くなってしまう事でしょう、とほほ。
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