遅咲き2018/03/07 23:31

日常的に音楽制作の環境にあり、
様々な調整をしながら
人前に届ける仕事をしていると、
一人になるときには、
全く音のない、もしかしたら
ひと気も無い環境に逃げ込みたい
という疲労も感じ感傷に浸ります。

午後になりメッセージが入りました。
「イクエも来いよ、みんなで集まるから
サンシの店、ベンもポン、コウジが一緒」
ダイからである。

私の事をイクエなんて言う
フルバージョンのニックネームで呼ぶのは
中高の友達ばかりであるのだ。
(と言いながら大学から今までも
そう変わら無い奇跡的なN.N.)

少し遅れて行かれそうだったので、
板橋区の某所某店まで出掛けたのです。
昨今はフェイスブックなるSNSもあり、
有難迷惑な事には、会ってもいないのに
行動を知っているが故に懐かしさがなくなり
左脳と右脳がカチカチする再会です。

ベンは高校1年時の同級バンド仲間。
本当に35年ぶりかもしれ無い。
聞けばまだ10バンドも掛け持ちしている
最高なアマチュアミュージッシャンですが、
浮世を扱う世界で商才を発揮している。
ポンは、紹介されてから脳裏の襖を
100枚ほど開けた向こうの押入れから
取り出した記憶に見つけた。
だって1学年下のバンド仲間の仲間だったし、
当時はテクノカットでしたが、
変わらぬ笑顔と当時からのタメ口で鮮明に覚醒。
コウジは学校違いで実は初対面でしたが、
みんなの地元仲間で、
元不良(皆そうですが)のままの格好良さ。
でもやっぱりSNS登場で初対面じゃない。
サンシ。この店のオーナー。
兎に角コイツに会いたくて行ったようなもの。
義理の堅さと人情の深さは誰にも負け無いが、
昔で言うオタンコナスな性格が愛されていた。
今でもパソコンも持たずフライパンと口達者で
人間関係を魅了しながら店を経営し、
会った人全ての心に存在のクサビを
打ち続けている奴、変わらない。

もうこんな出演者ばかりだと、
小説が第5巻<そして冒険へ・・・>まで
書けそうなほどの濃いぃ奴ら。
40年前の高校時代の、とある1日の放課後での
一言放った時の表情まで覚えてやがり、
当時の言葉尻を思い出して今頃大声で問い詰めてくる。

深夜まで続く会話と笑いに
鬱蒼とした毎日の手垢なんて
一気に吹き飛んだのでした。
呼んでくれたのは現役ミュージシャンのダイ。
高一の4月、入学式の日のクラスで
最初に見かけた印象と何も変わら無い
華奢で瀟洒、呑気で屈託ない心意気の輩。
ありがとう。

まったく面白い。
これだからもっと長く生きてみるものだ。
遅咲きであればまた其れも美しい。

寒桜でしょうが、咲き誇っています。
コイツを見上げるのは2年目になりましたが、
辺りを僅に窺い口角も3度ほど上げて鑑賞する気持ちも
出てきている気がするのです。
まだまだ寒い日が多いですが、
今日は40年前の桜が咲きました。

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