クラシック・ジャケットの女性2017/03/01 21:17

日経新聞に連載されていた
クラシック・ジャケットの女性10選

という誌上のイベントコラムがあり、
音楽評論家の萩谷由喜子さんの執筆で 
だいぶ楽しませていただきました。

10選なので、ちょうど終わったと思いますが、
品の良い選出ですし、音楽と美術を結ぶ
様々な接点に触れておられました。

例えば、、、1回目。
<ヴァイオリン、ヴィオールと
通奏低音のためのソナタ集> のジャケット
エリザベト=クロード・ジャケ=ド=ラ=ゲール
(1665〜1729年)という女性作曲家を
ジャン=フランソワ・ド・トロワが描いたもの。

この女性作曲家の紹介ですが、
見ただけ購買意欲も湧く
ドンピシャのジャケットデザインで
第一回に相応しいのでした。

ほぼ毎日楽しませていただき、
昔のLP時代の楽しみを思い出したのです。
新譜と言われる新しいレコード発売時、
ジャケットを見るのがまず楽しみでしたね。
30cmの大きさの画格というのは、
現在のA3用紙より大きかったし、
なにせジャケットが語っていました。

軽音楽ジャンルなら、
アルバムの中身のメッセージが
ジャケットに描かれていて、
クラシックでしたら
まだ知らぬ外洋の風景や、
演奏家のポーズは、
ポートレイトのように貴重でした。

だから「ジャケ買い」という
音楽マニアな言葉があったのですね。

そんなジャケットと音楽の距離感が
今のCDにはほとんどなく、
それどころか、、
配信というジャケットには
絵も実は箱でもないという現実。

動画再生もなかった時代だからこそ、
絵画や、絵画の写真であっても、
視覚から訴えかける音楽エネルギー
というものに執着したであろうし、
コマーシャルとしても、
大切なものでしたね。

毎回10回を楽しみにした
萩谷さんのHPに
このことが詳しく書かれています。
ご興味あれば・・・

<萩谷由喜子のホームページ>
http://www7b.biglobe.ne.jp/~yukiko99/
カウンター