テレビ感染2016/01/26 23:42

 深夜の25時〜26時、つまり午前2時〜3時くらいが一番の自由時間のような私は、そのくらいの時間にテレビを見るのが好きです。普段は適当に流れている番組、家の女性陣(2人ですが)が観る番組、録画した番組を何気なくチラ見する程度ですね。
 例えばサッカー観戦のように欧米との時間差で深夜の時間のスポーツが面白いのですが、地上波もBS放送も含めて、ありのままに映し出す編集しないノンフィクション/ドキュメンタリー分野が真摯なテレビの姿と思います。

 インターネットによる即時情報は、多方からの意見も瞬時に受信できるので、テレビという発信元は相応の差別化された価値観がないと情報の上書きだけになります。しかしながら、大きな画面に映し出される映像美や、丁寧なドラマを放映する小さな映画館としての役目は十分に余地のある世界だとも感じるのです。
 インターネットのいい加減な情報は、発信元の匿名というブランドを利用した信用ならぬ価値観であることも多いのですが、空想無想のような意見が未来を予想してしまうこともあるから厄介です

 先日、舞台を観に行った夜の居酒屋でひとり物思いに耽って杯を弄んでいたところ、某5人組ベテランアイドルグループの生放送謝罪会見がちょうど始まるところだった。赤ら顔のオッチャン、深刻な顔したカップル、お運びのバイト娘から調理場の店長まで顔を覗かせて、皆さん食い入るように見ていました。その様子が一番ノンフィクションなのでしたが、皆さん実に興味津々で感心しました。
 解散報道が出てから、連日のワイドショーで取り上げられ、コメンテーターや芸能記者の意見も含めて、憶測でしかない事を皆で引っ掻き回して意見していたので、「その口から真実を聞きたい」という衝動が実に多いのですね。過去の大ヒット曲の購買を続けて盛り立てるファンも含めて、テレビという箱の影響力というのは恐ろしいものだと感じますが、大きな利害を生じさせる箱という事でしょう。

 影響力が高く経済効果も大きいのでタレントの人気が非常に左右するテレビ。その影響が脳に刷り込まれ、特効薬やワクチンの処方箋も無く、気がつけば流行性感冒に冒されているものです。テレビでサッカー観戦をして拳を握りしめて涙する、というワクチンを25時に接種しないと、目にマスクをしながら観るウィルス発生元に感じるのが私が感じる今のテレビの存在。
カウンター