新放送開始2012/10/01 23:44

早いもので10月、衣替えに増税!
秋深まり手帳を買う準備と、
様々変わり目の今日です。
そして狛江市では、
本日17時から防災行政無線を利用した
毎日の定時放送が変りました。
ちょうど今日は家で仕事でしたので、
早めに準備(何の?)して、
ソワソワなのでした。
演奏する数分前だって
こんなに緊張することはないのに、
自分がカセットを提出したかと思うと、
他人事ではございませんでした。

でもスイッチ1つで市内の26箇所の
スピーカーから大音量で流れると思うと、
カセットデッキのスイッチ押す係は、
毎日気掛かりで胃潰瘍になるのではと
心配したら流石に自動でした。

発信元の心臓部が古い機械なので、
カセットデッキ接続でしか使用できず、
そのためシステム内の鐘の音に比較すると、
リーディングテープ分、数秒遅れます。
まぁ、デジタル時報として聞いていた方は、
今までも少ないでしょうから許容範囲かな。
一応検証しながら新作を作ったので、
間違えもないのですが、
曲が変わるとイメージも変るものです。

明日は関係者皆で聴きながら、
さらなる検証と反省という名の乾杯。

16×2ルール2012/10/02 23:04

この数日ミカドを読み返しています。
ボーカル譜にオーケストラ譜、
言語歌詞、言語台本と和訳。
それから古い長門美保歌劇団訳、
その他翻訳の資料も含め、
音楽と言葉の資料を読み返す作業。

最初に上演して10年以上が経過し、
全て暗譜するほど携わりましたが、
その間に様々な事を知るうちに、
新しい発見というものはあるものですね。
“様々な事”というのは、
喜歌劇やオペレッタのジャンルではなく
19世紀の後期ロマン派の音楽や、
その時代の社会背景に庶民の生活など、
歴史、社会、文化芸術など様々な要素が
バラバラに知識になっています。
1公演、1イベントに対しても
資料や書籍を10冊ほど平行しておいて置き、
そりゃ雑な読み方するので、
頭の中でとっ散らかってしまいますが、
ふとした1冊でファイリングしたり、
逆に余計な情報を削除したりと忙しい脳。

10月13日の東京藝大での上演は、
ピアノ伴奏による言語歌唱という
コンサートスタイルなのですが、
何とかこのオペラのヒット言動力となった
言葉と音楽の楽しさを伝えたく思う次第。
字幕に使用するシステムの関係で、
縦書き16文字×2行というルールは、
短歌詠むように面白い制約だと思う。
でも日本語訳して音符に当て嵌め、
イントネーションとメロディーに
違和感無くドラマティックにする
歌詞の和訳より作業工程は肩懲りません。

さて作業続行。
字幕作成作業、終盤になって参りました。

全員2012/10/03 23:19

はやいもので来年2月の公演で
バレエ団の演目打合せ。
芸術監督から舞台、美術、衣裳、
全てのスタッフ総揃いでの会議は、
ちょいと珍しいが、話が早い。
部署違いでは関係の無い話も多いが、
実はナルホドが沢山あり耳はダンボ。
そうなっているのか!は予算も含め、
大変さも身に沁みて理解できます。

しかし世の中には知らない曲が
まだまだ沢山あるものだと実感。
気に入った曲を何度も繰り返して
聴いている場合ではなく、
新しい曲を情報として知らないと
いけないものですね。
新しいといっても150年前だったり
するものですが、
舞台作品となると未確認のものが、
しこたまあります。
最近はDVDなどの流通もよく、
しかも確実に値段は下がっている。
もっとネット上で探せるとなると
メディアの必要も無く便利だが、
お金を払うと安心が保険として
ついてくる(無駄もあるが)という
昭和な発想から抜け出せない・・・。
目と耳にもっと時間を使おうと
思った打合せでした。

バレエ団は芸術監督が代わり、
恒例の演目も新演出となり、
音楽にも変化が出てきます。
でも合理的に低予算で進めねばならず、
工夫が強いられるところです。
楽しいが苦しい、難しいが喜ばしい、
舞台芸術とはその連続です。

夜はいつものM大トロンボーンの
学生とコンサートのリハーサル。
毎日楽器に触り演奏しているという
音の充実感が感じられて頼もしい。
やらされるのでなくて「やるのだ!」
という意識も嬉しいね。
久しぶりに4年生も全員揃って笑顔。
全員って言うことができてよいし、
皆さんといって話が通じる。
練習後は乾杯!これも大切な時間。

オペラミカド考2012/10/04 23:34

字幕作成作業も一応終了。
長い歌詞を16字の2行にするのは
面白いのだが苦肉の策も多数・・・。
登場人物も10人ほど居ますが、
少しでも言葉を読んでそれぞれの個性を
感じてもらおうと苦心。
私は典型的文系脳と思っていますが、
話すのと書くのでは
全く違うセンスが要求されます。
話を聞き、本を読み探求するという
勉強は何語に対しても大切ですね。

この公演は基本的に保守的な
藝大には珍しい企画です。
英国の1885年の初演で記録的大ヒット。
翌年のアメリカでも空前の大ヒットを
記録した喜歌劇<ミカド>は、
その翌年に日本に上陸しようとします。
映画も無い時代の娯楽といえば、
楽しい上質の舞台を見ることですから、
現在の大ヒット映画がロードショー公開で
2年も3年も続くようなものです。
でもフィルムではない人間が演じる舞台で、
一夜にして170以上の劇場が同時上演という
アメリカの熱狂を紐解くと、
英語圏では今でも常時上演されますし、
世界中でもっとも上演されたオペラ、
という称号は間違えではありません。
文明開化を謳った日本であっても、
天皇を連想させる<ミカド>の題名には
至極敏感になり、上陸を阻止。
結局タイトルを変更して、さらに、
劇中のミカド役名を改称しての上演。
このくらい外務省はじめ、
関係各省庁が目を吊り上げた演目は、
戦争が終わった翌年に、
接収されたアーニーパイル劇場で
再上演され、一般の目には触れねど、
<ミカド>として初めて上演されています。
その翌年には長門美保さんが、
自身の歌劇団公演として<ミカド>を準備、
しかし大変な憂き目に合っています。
それでも上演に漕ぎ着け1970年代まで
長門美保歌劇団の十八番演目として
たくさんの方々に親しまれました。

こういう経緯のあった演目でしたから、
国立音楽大学が主催で公演すること自体
10年前でも考えられなかったです。
2001年に私達が行ったミカド公演でも、
RightSide諸団体からの圧力を懸念し、
お上からも中止勧告を何時されるかと、
ヒヤヒヤしながら準備を進めたものです。
ま、全て杞憂に終わった笑い話ですが。

いずれにせよ、音楽一辺倒ではなく、
文化史や演劇との関連も深い分野を
藝大が掘り起こしながら企画することに
私は大変敬意を払っております。
来週の稽古にも出向く事になり、
よい公演にするために少しでも
お手伝いしようという心積もりです。
お時間のある方、内容深い公演
楽しい公演と思います。
是非お出掛けください。

詳しくは東京藝大HP:
*奏楽堂の催しをお開き下さい
http://www.geidai.ac.jp/

プリンター瀕死2012/10/05 23:46

最近はあまりしない仕事ですが、
時折アレンジを必要となれば、
やらねばならぬ時があります。
大抵、時間と予算が無い時ですが。
多くの方が使用する楽譜作製ソフト、
散々使っていたので年に数回でも、
今や使用法は忘れないのですが、
時折便利なショートカット機能をわすれ、
慌てながら思い出すことがあります。
でも数回キーを捜すと当たるので、
脳と言うより指が記憶しているのでしょう。

この数日で数回の本番用に、
3曲ほど打ち込まねばならず、
ケーブルを引き回してセッティング。
スラスラと終わりました。

でもプリンターの調子がダメダメで、
何度も送っては消去を繰り返す。
マックで譜面を作成始めた20年前から
プリンターでは泣かされている。
今では銀行ATMでの通帳記入くらいしか
お目にかかることはないのではない
ドットプリンターでした。
たかだか36小節の弦楽四重奏を
プリンターにデータ送り、
それをプリントアウトするのに、
平気で5時間くらいかかっており、
深夜に寝てから朝起きても印刷中。
ま、PCのメインメモリ2MBの時代、
当たり前なのですが、
プリンターの不調はトラウマであり、
何度も間に合わないかもという
憂き目にあっている。

昨今プリンターに泣かせられるのは、
ある意味出口であるアナログの
部分の大切さを思い出し、
丁寧に仕事を運ぶ教訓かも知れぬ。
でも買え時!もういだ。

今日買ってやる~~!

めいとろもう18回2012/10/06 23:00

こちら、私が長い間指導している
オケのトロンボーン部隊ですが、
もうすぐ演奏会です。
告知のチラシなどが手元にないので、
相変わらずの皆さん元気に
飲み会中の写真で代行させて頂きます。

2012年10月13日(土)
明治大学交響楽団トロンボーンパート
第18回アンサンブル演奏会
通称“めいとろ”

18:30開演(18:00開場)
聖書キリスト教会
*新江古田駅徒歩4分、江古田駅徒歩7分
アクセス:
http://seishokirisuto.com/?page_id=77

当日は学生に加え、
20名ほどのOBの方々も賛助出演と、
毎年ではありますが楽しい催しです。
私は最初だけ吹きます。
初回からお世話になっている教会は、
この秋はスケジュールが一杯であり、
この度初めての他の礼拝堂を
お借りしての演奏会になります。
新鮮な気持でみな臨むと思います。

お時間のある方、ご近所の方、
トロンボーンに興味がある方、
聴いた事ないかたも含め、
沢山の方々のご来場お待ち致します。

千代田オケフェス2012/10/07 23:19

こちらも2週間前になりました。
私が指揮する演奏会の告知です。

第33回千代田区文化芸術の秋フェスティバル
オーケストラフェスティバル
日時:2012年10月20日(土)
14:30開演(14:00開場)

場所:日経ホール
http://www.nikkei-hall.com/hall/index.html
料金:入場無料
出演団体:
*化学オーケストラ
・J.シュトラウスⅡ喜歌劇こうもり序曲
・ワルツ<ウィーンの森の物語>
・メンデルスゾーン交響曲第4番<イタリア>

*尾原勝吉記念オーケストラ
・G.ヴェルディ<運命の力>序曲
・R.シューマン交響曲第4番ニ短調

*千代田フィルハーモニー管弦楽団
・P.i.チャイコフスキー<白鳥の湖の湖>より

*Musica Promenade(出演順)
・J.オッフェンバック<天国と地獄>序曲
・ボルヌ<カルメン幻想曲>(フルートSolo)
・P.i.チャイコフスキー 大序曲1812年

私が振るのは2番目に出演の
尾原勝吉記念オーケストラです。
このオケは母体が明治大学交響楽の
OBによる所謂OB明オケという団体、
春の定期演奏会も振らせて頂きましたが、
このフェスティバルも数回目の出演を
数えます。
ウチのオケ出演時間は15:40~ですが、
各オーケストラ1時間ほどの出演なので、
お時間ある方は4つお楽しみください。

日経ホール、面白いホールです。
ビジネス用音楽もできるホールですが、
妙にキレイで居心地キョロキョロです。
あと練習も1回になりました。
よい公演にすべく努力します。

6H2012/10/08 23:52

久しぶりの藝大でした。
オペラリハーサルで懐かしの第6ホール。

入学の頃は、藝大内の旧奏楽堂は、
耐震不足で演奏には使用しておらず、
この6ホールが全ての聖地でした。
オケ、ブラス、そして芸祭まで、
練習から本番もこなす、
オールマイティーホールは、
いわば学生のホームグラウンド。
4年時の芸祭演奏プログラム、
最後の大トリをもらい、
演奏終了後に、
某指揮者先輩に生音楽で
生ビールを一気飲みさせる暴挙。
これを超満員のお客様の前で行っても、
満場の拍手に(たぶん)笑顔で応えて
くれた6ホール。

20数年経ち、真新しさから、
熟したホールは劇場臭が漂い、
居心地のよい空間になっていました。
でも老朽化から工事が必須らしく、
そんな時代かと感慨深い。

オペラ<ミカド>の稽古でしたが、
少ない時間の中、歌手の皆さんは、
それぞれ工夫して稽古で進化しています。
少しだけアドバイスさせて頂きましたが、
言い過ぎは禁物。そこそこで。
公演までは数日ありますので、
きっとよい公演になることでしょう。

LED2012/10/09 23:43

午前中から市内の小学校公演に出向き、
音楽鑑賞公演でした。
小学校の公演は1年生~6年生と幅広く、
本日も低高学年の2部に分けての
2回公演となりました。
小学生は目をクルクルさせて興味を
もって聴いてくれますが、
低学年の子供は集中力の維持も大変です。
飽きが来てしまうと連鎖反応で、
会場全体が緩んだ雰囲気になるので、
プログラムもさることながら、
演じる側、司会などでの工夫が必須です。
高学年では少し興味範囲も変り、
同じ曲目でも聴き方に違いが出るので、
微妙な変化に演じ手が対応するのも、
小学校での公演に大切なところです。

ですから非常に気を遣い神経を配り、
体力を奪われます・・・子供は凄い。

一呼吸置いて夜のリハーサル。
M大オケの皆さんに指揮。
本公演の指揮者が来るまでの
つなぎで振るのですが、
この時期が肝心なので、
こちらも一切手は緩められません。
弦楽器の皆さんが良く練習をしていて
まだ経過であってもその成果が
音になって現れています。
10数年前に同じ曲を私が振り、
演奏会のリハーサルをした頃は、
学生が大変苦労しながら格闘して
いたのを考えると、
底上げた実力は大したもの。
まだまだ時間はありますし、
もっと聴き応えがある演奏を
してくれるだろうと言う予感を感じました。
管楽器も頑張らないとね。

写真は、家の近所の夜です。
市内の街灯がこのところ、
どんどんLEDに換えられています。
電気代や耐久性能を考えると、
これも時代なのでしょう。
明るくなりましたし、夜道も、
危なくなくなった場所が多そうです。
しかしながら、
風情、、、なにもなし・・・。
仄かに明るい、ボンヤリ灯り、
などという夜の帳が降りた後の、
情感ある形容がし難くなっています。
LEDによる照明表現もあるでしょうが、
アナログ人間にとっては
衝撃的な出来事と記憶しておきたい。

DL譜面2012/10/10 09:32

朝から市役所のロビーコンサートの
お手伝いに行き力仕事。
公演はロビー満員のお客様で膨れ上がり、
通路確保に職員、委員さんは大童。
平日昼間公演ですから来られない
一般男性の方も多いのですが、
役所職員の方も楽しんでいる姿は
とても嬉しいことです。
ロビーコンサートの意義でもある、
お膝元の方々に認識を深めて欲しい、
という意味合いでも大切です。
皆さんお疲れ様でした。

海外に注文した譜面が届きました。

譜面屋さんには申し訳ないのですが、
昨今は必要な譜面がダイレクトに注文でき、
しかも座っていても3日で届くような
便利な世の中です。
現物を手に取ったり、経済観念もあわせて
店頭で買うのが望ましいと思いながら、
この便利と安さに心を奪われます。

私が小学校、中学校の頃は、
まだ10円はおろか、コピー機さえが、
一般的ではない時代。
学校でさえ青焼きと呼ばれた特殊な複製機が
あるだけで、現在のような簡単複写は無かった。
こんな理由も手伝ってでしょうか、
譜面は写譜をするのが当たり前でした。
吹奏楽などで頂いた譜面は、
様々書き入れて汚してしまうのが勿体無く、
まず五線紙を広げて写譜をするのが礼儀。
まるで写経のような精神で譜面に向かっていた。
コピー機が無いのが幸いか、
こうして譜面の書き方や読み方を覚え、
発想記号や音楽の深いところまで、
手を伸ばして考えていたのだと思います。

音楽家になれば勿論そんな事はしていられない、
曲数と時間との追いかけっこですから、
コピーは当然ですし、製本ですら時間なく、
譜面の処理は合理が一番と割り切ります。

輸入曲中心の西洋音楽ですから、
要所としての譜面を手に入れるのは一苦労。
それでも譜面屋さん数店を梯子しながら
1曲の譜面を探し出していたので、
購入した1冊には特別な愛情が生まれました。
これが譜面に対する愛情の原点ですね。

インフラ環境が整えばクラシック音楽界も
恩恵を受ける事も多いものです。
数年前から一般的に広がっているのは、
著作権が切れた譜面を自由にネットから、
ダウンロードできるというシステムです。
DLした後の商用利用などなければ、
利用者は法律的には問題なく使用でき、
しかも日を追う毎の充実振りは半端なく、
これからもさらに拡充と予想されます。
ただ問題は譜面に対する意識。
このDLした譜面に愛情は生まれるのか、
角さえも決して折ってはいけないという
白紙の隅々に至るまでの愛着はあるのか。
という事に今は疑問が生じています。

さて本題。
譜面が届きました。

この曲は某団体から送られてきた公演資料。
でもその譜面の元がDLのものでしたので、
信用ならぬと散々ネットで探して、
海外への注文をしたものでした。
意気揚々と封を切り、
製本され表紙のついた譜面を開く・・・。
譜面は、どうやらDLのものと全く同じ。
でも、でも、、、
どのページ、曲を見ても解像度が低く、
若しくは印刷技術が悪く、
DLされたキレイな体裁に比べると、
雲泥の差と言わざるをえない。

ん~~~~。
手間こそ愛着、信じて愛情
こう思っていた譜面に対するモラルは、
最近ガタガタと崩れ始めています。
こうして技術は魂を蝕んでいくのだと
実感するのでした。

長文失礼・・・。
カウンター